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EL決勝後にテイラー主審と家族が襲撃される…プレミアリーグも声明「ショックを受けて愕然」

ゲキサカ / 2023年6月2日 21時28分

ジョゼ・モウリーニョ監督とアンソニー・テイラー主審

 UEFAヨーロッパリーグ(EL)決勝・セビージャ対ローマで主審を務めたアンソニー・テイラー氏(イングランド)が試合翌日、ファンからの襲撃を受けて問題となっている。

 セビージャが大会7回目の優勝を果たしたこの試合では、判定を巡って選手やスタッフが審判員へ詰め寄るシーンが何度も発生した。特に後半31分、MFネマニャ・マティッチのクロスボールがPA内にいるMFフェルナンド・レゲスの左腕に当たるもノーファウルの判定が下されたことは大論争を巻き起こしている。

 競技規則では「不自然に体を大きくした」かが判定のポイントとなっており、体のすぐ横に腕があったという判断でノーファウルになったと思われる。一方で腕と体の間に隙間があること、クロスボールを腕で止める形になったことなどから、ハンドの反則でPKにならなかったことを批判する意見も多く出ている。

 試合後、ローマのジョゼ・モウリーニョ監督は記者会見で判定への不満を述べたほか、地下駐車場で審判団に罵声を浴びせたことが明らかに。SNS上では指揮官の気持ちを理解するファン、振る舞いに苦言を呈するファンなどから様々な意見が噴出した。

 すると翌日、ブダペスト空港で家族とともに帰国しようとするテイラー氏に対し、多くのローマファンが罵声を浴びせながら水をかけるなど暴挙に出る事案が発生。当該ファンを批判する意見のほか、『ミラー』のジョン・クロス記者は「モウリーニョのような指揮官がこういった事案を誘引する」と非難し、『タイムズ』のマルティン・ツィーラー記者が「モウリーニョはある程度の責任を負う」とコメントするなど、前日のモウリーニョ監督の行動が影響したとする意見も出ている。

 こうした事態を受け、イングランドの審判統括団体であるPGMOLは声明を発表した。「我々はEL決勝の審判を終えて帰国しようとするアンソニー、及びその家族に対する不当で醜い罵声に愕然としている」と伝え、「アンソニーと家族を引き続き全面支援する」と立場を示している。

 さらにテイラー氏が担当しているプレミアリーグも以下のように声明を発表している。

「我々はEL決勝から帰国しようとするアンソニー・テイラーと彼の家族に向けられた受け入れられない罵声にショックを受け、愕然としている」

「誰もそのような許し難い行為に苦しむ必要はない。アンソニーは最も経験豊富で熟練の審判員の1人であり、我々は彼と家族を全面的にサポートする」

 なお、UEFAはモウリーニョ監督の振る舞いを含むEL決勝での選手・スタッフらの違反行為の疑いについて、後日調査する見込みだとしている。

Referees' body PGMOL says it is appalled by the "unjustified and abhorrent" abuse directed at Anthony Taylor in Budapest Airport. #BBCFootball pic.twitter.com/CLvhLcCAEB— BBC Sport (@BBCSport) June 2, 2023
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