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[MOM4511]堀越MF仲谷俊(2年)_10か月近い戦線離脱から帰ってきた司令塔が「いつも通り」の無回転FKで感謝のゴラッソ!

ゲキサカ / 2023年11月7日 14時27分

堀越高MF仲谷俊(2年=ジェフユナイテッド千葉U-15出身)は衝撃の無回転FKで先制弾!

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.5 選手権東京都予選Bブロック準決勝 堀越高 2-1 日大三高 味の素フィールド西が丘]

 自信はあった。小さい頃から数え切れないぐらい蹴り込んできた得意のキック。ボールをセットし、1つ深呼吸。「いつも通り。いつも通り」。気持ちを落ち着けて、いつも通りの助走から、いつも通りの角度で、あとはいつも通りに右足を振り抜くだけだ。

「自分は小さい頃から無回転を蹴れていて、去年も蹴っていた中で、あまりゴールに結び付かないようなFKが多かったんですけど、今年に入ってからもずっと練習してきたので、練習通りに蹴ることのできたFKが入って良かったです」。

 14番を背負った、2年ぶりの全国出場を狙う堀越高のコントロールタワー。MF仲谷俊(2年=ジェフユナイテッド千葉U-15出身)が繰り出した完璧な無回転FKが、西が丘のスタンドに特大の衝撃を連れてきた。

 日大三と激突したセミファイナル。この日も1.5列目の位置でスタメンに指名された仲谷は、ようやくやってきた晴れ舞台の高揚感に包まれながら、綺麗な緑の芝生へと歩みを進めていく。

 いきなりの見せ場は前半7分に訪れる。ペナルティエリアの少し外で自ら獲得したFK。ゴールまでの距離は約25メートル。左利きのキッカーにとっては絶好の位置と言えそうなピッチ右寄りの場所ではあったが、右利きの仲谷はもうとっくに覚悟を決めていた。

 短い助走から右足で押し出すように蹴ったキック。ボールは相手のカベの前に立てヒザを突いていた2人のチームメイトの頭上を通過すると、そのまま左スミのゴールネットへとパーフェクトな軌道を描いて突き刺さる。スタジアムもどよめくスペシャルなゴラッソ。仲谷は一直線にバックスタンドの応援団の元へと駆け出し、みんなと歓喜を共有したが、あるいはこんな瞬間を迎えることは、半年前であれば想像できなかったかもしれない。

 堀越の門を叩いた昨シーズン。仲谷は1年生ながらすぐにレギュラーポジションを確保すると、インターハイ予選で國學院久我山高と激闘を繰り広げた一戦でも、プレースキッカーを務めながら中盤で奮戦。試合には敗れたものの、その堂々としたプレーが印象に残っている。

 10月に開催された国体にも東京都選抜として参加するなど、確実に存在感を高めていった矢先に、仲谷の名前は堀越のメンバーリストから消える。その理由は右足甲の疲労骨折。手術が必要な重傷だった。

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