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「中学時代はバチバチだった」地元選手で成し遂げた全国初勝利&静学撃破…最後は青森山田に0-7完敗も広島国際学院DF茂田颯平主将「自分たちらしく負けたなと」

ゲキサカ / 2024年1月3日 16時5分

 試合後、指揮官は「守る楽しさじゃないけど、新しい楽しさを彼ら自身が見つけて行ってそれに一生懸命取り組むことができたんじゃないかなと思う」と前向きな守備に手応えを述べていたが、先制点を挙げたMF石川撞真(3年=広島ピジョンFC)も「練習もオラァ!って感じじゃなくて、気負わず自分たちのペースで楽しくやってきた。それが良かったんじゃないかと思う」と飄々と語っていたのが印象的だった。

 また主将の茂田は静岡学園のエースFW神田奏真(3年/川崎F内定)をノーゴールに完封。“ヒール”的な立場として「J内定の選手とやるのは初めてだったし、すごく楽しみにしていた。とにかく映像を見まくってどうやって抑えるかをイメージしていた」といい、そのとおりのパフォーマンスに自信を深めていた。

 ところが3回戦では、過去7大会で3度の日本一を誇る常勝軍団に衝撃的な完敗となった。「もっと自分たちが悪役というか、ゴリゴリとパワフルな感じで行きたかったけど、逆にパワフルな感じで行かれてしまった」と茂田。前半はなんとか0-1で持ちこたえていたが、後半に6失点を喫し、0-7という大差をつけられた。

「本当に日本一のレベルに達するチームだなと。自分たちも『勝ちに行くぞ』という雰囲気で入っていたけど、山田さんはそれを跳ね返してくるくらいのパワーがあった。試合に入った時に雰囲気で呑まれるような感じがあって、気付いたら相手のペースでやられていた。静学さんはテクニックだったけど、山田さんはスピードも強さもあって、いつもはもっと早く相手に慣れるけど全然慣れることができずに呑まれてしまいました」(茂田)

 神田を完封した茂田だったが、青森山田のエースFW米谷壮史にはハットリックを喫し、DFリーダーとして衝撃を受けていた。「神田選手はとにかく映像を見まくって、対峙することでいい感じで抑えられたけど、米谷選手はマークを外していないと思っても外していて、その上で最後に決め切る力があった」。その上で「球際の強度は負けていないと思ったので、ステップワークとか、裏のケアとか、クロス対応がもっと上手くできていれば失点はもっと少なくできたと思う」と自らの改善点も見出していた。

 それでも最後はすがしがしく、この完敗を受け止めていた。

「自分たちらしく負けたなと。ベンチでも話していたけど、負ける時はボッコボコにされて負けるのが自分たちらしかったなと思います(笑)。結果だけボッコボコで最悪な感じだけど、ここまで来られて本当に良かったです。最後の最後まで自分たちらしく、全国ベスト16という道を拓けたのはこの仲間だからできたことかなと思います」

 入学時には想像できなかったこの景色も、最後の試合で食らった衝撃も、今後のサッカー人生に活かされていくはずだ。茂田は卒業後、関西学生リーグ1部の関西大に進学予定。「今回、静岡学園を倒せたのも奇跡に近かったと思うので、そうじゃなく、これから実力で倒していけるように頑張りたい」。まずはひたむきに実力を高め、新たなキャリアを築き上げていく。

(取材・文 竹内達也)
●第102回全国高校サッカー選手権特集

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