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[新人戦]初の3バック、ボールを保持して相手を外す攻撃など「新しいモノ」に挑戦。矢板中央が全試合3得点以上で栃木制覇

ゲキサカ / 2024年2月17日 0時30分

 國學院栃木もGKからボールを繫いで反撃。FW高橋力駆(2年)の力強い動きやMF(関優太}}(2年)の左足FKで相手ゴールを脅かす。だが、矢板中央は「そこが武器でもあって、売りでもある」というゲーム主将CB佐藤快風(2年)が声でチームを鼓舞。また、前線からの守備を継続すると、38分、外山の展開から右WB池田拓歩(2年)が縦に仕掛けてマイナスのラストパスを送る。これを中島が右足ダイレクトでゴールへ流し込んだ。

 矢板中央の外山は、「今年のチームは全員、個で剥がせるっていう力があると思う。それを消したら多分守備的に、何もできなくなっちゃうんで、監督たちもコーチ陣も『もう攻撃的に行け』と。県予選でチャレンジできないと、プリンスリーグも多分通用しないと思うので、『怖がらず、行け』っていう指示があり、練習から日々、そういうところにこだわってやっています」。キープ力と展開力で攻撃をコントロールした外山や、ケガを抱えながらも前線で存在感を放つ渡部を中心に、得意の速攻だけでなく、ボールを保持しながら仕掛けることにもチャレンジ。2点リードに結びつけた。

 対する國學院栃木は、ハーフタイムに勇気を持って自分たちのサッカーを徹底することを確認。後半8分には、左SB池葉颯大(2年)の縦パスを受けた高橋遙が寄せてくるDFを1人、2人と剥がして右足シュートをゴール左へ突き刺した。主将のファインゴールで1点差。國學院栃木はアンカーへポジションを落とした高橋遙や斎藤、関が相手の間延びした中盤を狙ってボールを繋ぎ、右SB川原來愛(1年)がドリブルで2度3度と前進する。そして、クロスの本数を増やし、高橋力が抜け出しから左足シュート。矢板中央は我慢の時間帯となっていたが、「矢板中央の伝統は、やっぱり守備から入る。“赤い壁”っていうのは変わらず、自分たちが、そこの中心となってやっていきます」と誓う佐藤らDF陣が崩れない。

 逆に終盤、矢板中央は交代出場の堀内らが相手を押し込んで攻撃。中島のロングスローなどで追加点を狙う。國學院栃木もCB貴船大翔(1年)が球際で健闘するなど食い下がっていた。だが、矢板中央は40+3分、中島の右CKを田中がダイビングヘッドで決めて3点目。その後、1級審判員から勇退する高山啓義主審が試合終了の笛を吹き、矢板中央の優勝が決まった。

 矢板中央は全4試合で3得点以上をマークして優勝。高橋監督も「得点はだいぶ取れている。結果に現れている」と「新しいモノ」へのトライを評価していた。その一方、準決勝に続いて決勝も1失点。この日はリーダー格の注目CB清水陽(2年)やU-17日本高校選抜候補GK藤間広希(2年)が不在だったが、課題の守備を改善していかなければならない。佐藤は「これから始まるプリンス(リーグ)はプレミア(リーグ)まで行く。インターハイは去年はベスト8だったんで優勝、選手権も必ず日本一っていうのは掲げて、一日一日大切にして過ごしていきたいと思います」と誓った。後半に2トップが孤立してしまうなど、攻撃面もまだ課題があることは確か。質の部分もより向上しなければならない。それでも、矢板中央は今年のチームの特性を活かしてチャレンジを続け、より成長して4月のプリンスリーグ関東1部開幕を迎える。

(取材・文 吉田太郎)

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