[新人戦]失点直後に同点ゴール。大津が10人の戦いも乗り越え、PK戦で飯塚に勝利
ゲキサカ / 2024年2月19日 23時29分
[2.19 九州高校新人大会準々決勝 大津高 1-1(PK5-3)飯塚高 ふれあいスポーツランド]
大津が雨中の激闘を制す! 19日午前、KYFA男子第45回九州高等学校(U-17)サッカー大会準々決勝が行われ、大津高(熊本1)と飯塚高(福岡1)が激突。1-1で突入したPK戦の末、大津が5-3で勝利した。
前半、風上の大津が押し込むが、飯塚は選手権経験者のMF大橋翔太(1年)らが高い強度を発揮。局面での競り合いで勝るシーンも多く、要所を締めるなどゴール前の守りも堅かった。
大津はサイド攻撃を軸に前半だけで6本のCKを獲得。MF兼松将(2年)が決定的なヘッドを打ち込んでいたほか、MF舛井悠悟(2年)の折返しからFW岩中翔大(2年)が狙うなどゴールに迫る。だが、ラストの精度を欠いてしまう。逆に飯塚の右SB塚本大貴(1年)に突破を許し、FW古川公流(2年)に決定的なシュートを打たれるシーンもあった。
先制したのは飯塚だった。後半5分、素材感十分のFW塚本一咲(1年)が力強いドリブルでボールを運ぶと、そのまま右足を一閃。後半開始から出場した1年生FWの一撃がゴールを破り、リードを奪った。
だが、大津はその1分後に追いつく。左サイドを起点に攻めると、U-17日本高校選抜候補MF嶋本悠大(2年)のラストパスのこぼれを岩中が右足で撃ち抜く。これがゴール左に決まり、1-1となった。
大津は山城朋大監督が「だいぶツートップも競り合いで負けなくなりましたね」と評したように、FW山下景司(2年)と岩中が前線で健闘。また、10番MF嶋本が飯塚の鋭いチェックや風雨の中でも存在感を放つ。
指揮官が「ちょっと違いを作るようなプレーを求めています」という嶋本は落ち着いて相手DFの逆を取り、ボールを前進させるなどドリブルを交えたゲームメーク。精度の高いMF畑拓海(2年)らとともに相手を押し込む要因になっていた。
大津は後半23分に退場者を出して10人での戦いに。飯塚の注目ドリブラー、MF永田朔太朗(2年)の仕掛けなどを受けるが、兼松やU-17日本高校選抜候補CB五嶋夏生主将(2年)、CB村上慶(1年)が競り合いで強さを発揮して得点を許さない。飯塚もGK長谷川悠衣(2年)のビッグセーブなど譲らず、1-1のまま70分間の戦いが終了。PK戦へ突入した。
先攻の大津は1人目の山下から嶋本、五嶋、兼松が成功。そして、相手の4人目をGK坊野雄大(2年)が左へ跳んでストップする。最後は畑が決めて決着をつけた。MF碇明日麻(現水戸)を筆頭に、試合を決めるような力を持つ選手の多かった昨年に比べると、まだまだこれからのチーム。ただし、各選手が課題を持って取り組み、着実に成長を示している。
MF南平晴翔(2年)やDF柳元玲二(2年)といった主軸候補を欠く中で勝負強さも示し、準決勝では日章学園高(宮崎2)を6-1で撃破。目標のサニックスカップ(3月)出場権を獲得した大津が、決勝(20日)で神村学園高(鹿児島2)とのプレミアリーグ勢対決も制して5度目の優勝を果たす。
(取材・文 吉田太郎)
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