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福岡の強豪、東海大福岡新監督に伊藤良太HCが昇格。大丸忠監督は退任し、東海大浦安監督就任へ

ゲキサカ / 2024年3月10日 21時46分

福岡の強豪、東海大福岡高の大丸忠監督は東海大浦安高の監督就任へ

 福岡の強豪、東海大福岡高は10日、男子サッカー部の監督を務める大丸忠氏に代わり、13日付けでヘッドコーチの伊藤良太氏が新監督に就任すると発表した。部長に松原崇志氏、ヘッドコーチに中野大地氏が就任することも併せて発表。大丸氏は姉妹校である東海大浦安高(千葉)のサッカー部監督ならび同校の教頭に就任する。

 大丸氏は東海大福岡(旧・東海大五高)のOBで、高校1年生だった1990年度の選手権でベスト4を経験。以降もインターハイ、選手権に出場し、専修大卒業後の1997年から母校へと戻り、チームの礎を築いた平清孝氏(現・岡山学芸館高ゼネラルアドバイザー)の下、コーチを務めた。2009年からは2代目監督に就任。2011年と2012年には2年連続で選手権開幕戦の舞台に立っている。

 東海大福岡を指導して27年。就任当初から拘ってきたのは人間教育だ。「我々は、一教員であり、学校の授業やその他の業務を全うした後に、部活に携わっている。生徒も同じように、一高校生として規律を守り、集中して学習に励んだ後に、部活に取り組んで欲しい」。そう考える大丸氏は、サッカーのプレー同様に学校生活を重視。全教科で一定以上の成績を残さないと練習に参加できない。

 また、月に1度、全部員が参加し推薦記事を読み感想文を共有し合う「木鶏会」と呼ばれる取り組みも行ってきた。違った環境で育った仲間たちが集い、お互いに違いを認め合うことで全員の心を揃えると同時に人間的な成長を促進してきた。

「ボールを繋ぐためには、周囲を巻き込みながらサッカーをやらなければならない。前提として、目の前の問題(学習)から逃げる選手は、ピッチの中でも考えることをやめて単純にボールを蹴ってしまうので、常に勉強する姿勢と人間性の大切さは説いています。20年も、30年後も、将来誰かの役に立ち、困った人がいたら助けられる人になって欲しい」(大丸監督)。

 現在、YSCC横浜でプレーするMF冨士田康人(ひびきSS U-15出身)はそうした指導によって才能が育まれた好例と言えるだろう。入学時はプロになれるような選手ではなかったが、東海大福岡で選手として基礎を身に付けた結果、進学先の日体大で才能が開花。Jリーグの舞台でも1年目からチームに欠かせない選手として活躍した。

 自陣からのポゼッションスタイルにより力を入れている近年は、県内外の中学生・指導者からの人気が高まっており、年々実力者は増えている。「これからもっと良い選手も入ってくるので、よりうちのサッカーを表現して結果が出せる時期に来たかなと思っていた。新たな新国立競技場に行こうと言っていて、実現は近いと思っていたので今回の異動はまさに青天の霹靂だった」と大丸氏は口にする。ただ、後任の伊藤氏はヘッドコーチとして長年チームに携わってきたため、スタイルは今後も大きく変わらない。東海大福岡のサッカーに新たなエッセンスを加え、全国大会への返り咲きを狙っている。

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