「まだここから…」キャリアも全く違う同い年の2人が30歳手前でJ1初出場

　J2やJ3でキャリアをスタートした選手が、J1クラブへと飛躍を遂げることは少なくない。ただ30歳を前にJ1で初舞台を踏むとなれば、決して多くはないはずだ。

　城福浩監督も千田の出場がチームに与える好影響を強調する。「比較はできないが、我々はこれ以上できないというほどの練習をやり続けている。その代表格が千田海人。そこまでやってもチャンスが巡ってこない選手の代表として、ピッチに立っていたと思う」と労をねぎらう。

　千田自身も「チームとして普段準備してピッチに出てやれることを証明したら、普段出場機会がない選手にも普段の練習が間違っていないと自信になると思った。そいつらの分も背負って証明したいと思っていた」と意識を十分にしていたことを明かす。

　しかしここで満足することはないことも念を押す。「J3から始まって、J1を目指してやってきましたけど、出場しただけで終わる選手になりたくない。まだここから活躍していけるように頑張りたい」と力を込める。“オールドルーキー”がJ1のピッチで、積み上げてきた経験を披露する。

(取材・文　児玉幸洋)
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