昨季J1最多失点からの変貌…G大阪の堅守支えるGK一森純が感じた「全員が変わろうとしている空気」
ゲキサカ / 2024年4月20日 23時12分
だが、このようなピンチがその後続くことはなく、ここでもピッチ上の修正が一定の成果を収めた。
一森は「あれが入らなくて本当に良かった」とピンチの場面には課題を指摘しつつも、「4バックなのでDFラインが横幅を守る上でスライドしないといけないけど、浦和のスタジアムの雰囲気とかで圧力を感じて、なかなかSBが出ていくシーンがなかった。もっと勇気を持ってボールホルダーにかけないと、中に枚数がいてもああいう形でポストに当てられたシーンみたいに(浦和には)精度と質がある。ボールホルダーにプレッシャーに行ってほしいと伝えた」と狙いを明かした。
昨季は34試合制でリーグワーストタイの61失点を喫し、16位に沈んだG大阪だったが、今季はここまで9試合でリーグベスト4タイの7失点。順位も暫定5位につけており、失点の少なさがチームの浮上を支えている。
その変化をもたらしているのは、今季期限付き移籍から復帰した一森や、名古屋から加入したDF中谷進之介ら新加入選手の存在だ。もっとも、ただ単に質の高い選手が入ってきたというだけでなく、彼らが既存の選手と良好なコミュニケーションが取れていることも大きそうだ。
新加入選手や昨季出番の少なかった若手選手が多く名を連ねるメンバー構成ながら、開幕から堅守が続いている要因について一森は次のように語る。
「シーズンが始まった当初から『昨年のサッカーではダメ』という認識が既存の選手にあった中、それにプラスして僕らが入ってきて、全員が変わろうとしている空気の中で、キャンプから厳しい要求もしてきた」
それでも一森は厳しい目線も忘れず、言葉を続けた。「全然まだまだ。ただ負け出すとなかなか入っていかないので、勝ちながら修正していきたい」。昨季2位の横浜FMから帰ってきた守護神は2連勝という結果にも「満足してしまうと衰退が始まる」と述べ、「練習の中でももっと突き詰めないといけないところはある。今はただ結果が出ている状況なので、後半戦に向けてもっと安定した戦いができるようにしていけたら」とさらなるレベルアップを誓った。
(取材・文 竹内達也)
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