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寡黙な男も歓喜爆発…ACL決勝で劇的弾の横浜FM渡辺皓太「この試合にかけていた」

ゲキサカ / 2024年5月12日 5時0分

横浜F・マリノスMF渡辺皓太

[5.11 ACL決勝第1戦 横浜FM 2-1 アルアイン 日産ス]

 VARからの“吉報”が主審を通じてピッチ上に伝えられると、いつもは寡黙な男も感情を抑えられなかった。「これだけ素晴らしい雰囲気の中で自然と感情が爆発した。あまり慣れていなかったけど、自然とああいう感情になった」。試合後、大勢の報道陣に囲まれた横浜F・マリノスMF渡辺皓太は照れ笑いを浮かべつつ、戸惑い気味に自身のゴールパフォーマンスを思い返していた。

 1-1の試合終盤、歓喜の瞬間は後半41分に訪れた。右サイドを攻め上がったFWヤン・マテウスのクロスがファーサイドに送り込まれると、FW宮市亮がボレーシュートを試みるも、ゴールマウスから外れて右に外れる。しかし、そのコース上で待っていた渡辺がうまく身体で反応。巧みに軌道を変えて枠内に押し込んだ。

 その直後、一度は副審がオフサイドを告げるフラッグアップを行い、ゴールが取り消された。しかし、そこにVARが介入。右サイドでヤン・マテウスの突破に備えていたアルアインのMFマティアス・パラシオスが低い位置に残っていたが分かり、VARオンリーレビューの結果、ゴールの判定に覆った。

 主審がセンターサークルを指してゴールの宣言を行うと、53704人が集まったスタジアムは歓喜のムードに包まれた。「全く(オンサイドの)感覚はなくて、どっちに転ぶか自分でもわからなかった」と一度冷静になっていた渡辺も同様。メインスタンドに向かって猛然とダッシュし、ド派手なガッツポーズで喜びを爆発させた。

 0-1で迎えた後半15分からピッチに立ち、「なんでもいいので流れを変えたかった。結果を出すしかないと思っていた」という中での大仕事。ゴールの瞬間からセレブレーションに至るまで、とにかく無我夢中だった。

「(ゴールシーンも)正直あまり覚えていなくて……。自分がなぜあそこにいたのか覚えていないし。でも途中から出たから何かしらやってやろうと思っていた。チームは負けていたし、あれだけの雰囲気を作ってくれたので結果が出て良かった」。そう振り返った背番号6は「理由はわからないけど、結果を出すしかない思いであそこにいたんだと思う」とサラリとこぼした。

 チームにとってはアジアタイトルに一歩近づく値千金のゴール。また渡辺自身にとっても苦悩からの脱却を予感させる一発となった。

 渡辺は4月3日の第5節・川崎F戦で負傷交代した後、約1か月にわたる戦線離脱を経験。ACL準決勝は2試合とも欠場していた。また復帰後も今月3日の磐田戦に途中出場し、同6日の浦和戦では先発入りも果たしたが、その間チームは1分1敗。渡辺自身も昨季のような攻守にわたるハイパフォーマンスを発揮するには至っていなかった。

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