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FIFAが“リクエスト方式”の新ビデオ判定「フットボール・ビデオ・サポート」を発表!! VARよりも低コスト、ユース年代でトライアルへ

ゲキサカ / 2024年6月7日 22時2分

FIFAユース杯で使用されたリクエスト用のカード

 国際サッカー連盟(FIFA)は17日、タイのバンコクで第74回総会を行い、新たなビデオ判定システムである「フットボール・ビデオ・サポート(VS)」を発表した。今月上旬に行われたFIFAユースカップで試験導入を行っており、今後もユース年代の大会を中心にトライアルを重ねながらトップレベルの大会でも採用できるか判断するという。

  FIFAはビデオ判定としてビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)制度を開発し、ワールドカップでは2018年のロシア大会から採用している。現在は各国のリーグ戦などでも導入されているものの、高額なコストによってトップレベルの大会のみ使用できる点が課題となっている。実際、日本でもリーグ戦はJ1のみの採用となり、J2やJ3での導入は見送られている。

 今回発表されたVSはVARと同じく、試合結果に関わる重大な判定の「はっきりとした明白な間違い」を修正するものだが、1台のカメラから実施できるなどVARと比べて低予算で使用でき、FVSを運用するための専用審判員も必要としない。FIFAは「美しく公平かつ誠実で近代的な試合を守れるように」と伝えており、将来的にはアマチュアや学生サッカーでもビデオ判定の存在が当たり前になる可能性もありそうだ。

 現時点では以下のようなプロトコルになっている。

▼対象となる事象
得点かどうか、PKかどうか、一発退場かどうか、人間違いのカード提示。

▼方式
監督によるリクエスト方式。リクエストする権利は1試合に2回。当初の判定が変更された場合は成功扱いとなり、失敗すると1回分の権利が無くなる。

▼手順
監督が第4審判に空中で指を回すジェスチャーをするか、専用のカードを提示することでリクエストとなる。主審はリプレーオペレーターが操作する映像をピッチ脇のモニターで確認し、「はっきりとした明白な間違い」の場合は判定を変更する。VARのようにつねに映像を確認して主審にレビューを勧めるような審判員はいないため、リクエストが行われない場合はビデオ判定が行われることもない。

 今月上旬のFIFAユースカップでは、 カメラマンが操作する3台のカメラを使用するものと、固定された7台のカメラを使用するものの2パターンでトライアルされたという。FIFA審判委員長のピエルルイジ・コリーナ氏は「非常にポジティブなものだった」と振り返った。

 もっとも“ビデオ・サポート”はフットサルで既に採用されており、W杯やアジア杯でも導入されている。しかし、サッカーと同じくほとんどの判定が主観に基づき、「はっきりとした明白な間違いがが発生した」と審判員が感じた場合に介入するVAR方式とは異なって監督のリクエスト方式であることから、ほとんどのリクエストは失敗する傾向にある。

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