紫のDNAが刻み込まれたしなやかな偉才。広島ユースMF中島洋太朗は「いつも通り」の基準を上げ続ける
ゲキサカ / 2024年5月21日 13時0分
[5.19 プレミアリーグWEST第7節 広島ユース 3-2 名古屋U-18 安芸高田市サッカー公園]
ひとたびボールを持つと、そのビジョンは個人からグループへ拡大されていく。自分から隣の選手へ。さらに隣の選手へ。繋がっていくべき一連を瞬時に頭の中で弾き出し、1本のパスでスイッチを入れると、ピッチ上にはスムーズな攻撃が展開される。まるでその人には、最初からそうなることがわかっていたかのように。
「自分がたくさんボールに触って、ゲームを作るということはやらないといけないことだと思うので、そういう部分で今日は攻撃を組み立てる部分は悪くなかったかなと思いますし、守備でも行くところは行けていたので、全体的に悪くなかったかなと思います」。
サンフレッチェ広島ユース(広島)の頭脳にして、既にトップチームとプロ契約を締結している、しなやかな偉才。MF中島洋太朗(3年=サンフレッチェ広島F.Cジュニアユース出身)が有するシンプルな凄みは、この日のピッチの中でも際立っていた。
「開幕してから最初の方は良い形で連勝できていたんですけど、内容の方はあまりみんな納得はできていなかったと思いますし、その中で今は2試合勝ちがなかったので、今日は『連敗しないようにしよう』ということと、『良い試合にしよう』ということは話していました」(中島)。
今季のプレミアリーグWESTでは開幕4連勝を飾ったものの、東福岡高(福岡)に引き分けると、前節はヴィッセル神戸U-18(兵庫)に競り負けて今季初黒星。3試合ぶりの歓喜に向けて、中島もチームも必勝を誓ってホームゲームに挑む。
ただ、必要以上に気負うつもりはない。「もちろん自分がチームを勝たせないといけないですし、違いを出さないといけないのはわかっていますけど、『自分が、自分が』となり過ぎても良くないと思いますし、そこはうまく“いつも通り”を保ちながらやろうと思っています」。
心がけているのは“いつも通り”だと言うが、そもそもその“いつも通り”のクオリティが違う。この日は今季初の4バックを採用したことで、アンカー気味の位置でパスを引き出すことも多く、ボールに多く触りながら攻撃のリズムを創出していく中で、まずミスがほとんどない。
さらに“刺すべきポイント”も見誤らない。MF小林志紋(2年)が、FW井上愛簾(3年)が、時には右サイドバックのMF桝谷歩希(3年)が中央のギャップに潜ると、10番はすかさず縦パスをグサリ。そこからダイレクトパスが繋がり、スムーズな攻撃が構築されていく。
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