[MOM4717] 帝京安積FW白坂晴人(3年)_ かつてのパートナー・清水ユースMF矢田龍之介から刺激受けるエースが決勝弾!!
ゲキサカ / 2024年6月1日 22時40分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.1 インターハイ福島県予選準決勝 帝京安積高 1-0 東日大昌平高 Jヴィレッジスタジアム]
旧友の活躍は嫌でも耳に入ってくる。いつかプロの世界で再会できるように――。強く誓った背番号9が帝京安積高に夏冬通じて初となる全国大会出場の切符をもたらした。
2トップの一角で先発出場したFW白坂晴人(3年)は序盤から果敢にゴールを狙い、前半2分にはボランチのMF藤沼遥斗(3年)からスルーパスを受けて決定的な場面を迎える。相手GKの頭上を狙う技ありのループシュートを放ったが、惜しくもバーの上へ。「悔いが残っています」。決まっていれば、試合の展開は楽になっていただろう。実際にそのあとは苦戦を強いられ、押し込みながらもゴールが奪えない状況に陥った。
だが、白坂は虎視眈々と挽回の機会を狙っていた。迎えた後半28分、左サイドから左SB長尾潤大(3年)がアーリークロスを入れると、最前線でコンビを組むFW宗形享(3年)がヘディングシュートを放つ。右のポストに阻まれたが、白坂は抜け目なくこぼれ球に反応してネットを揺らした。
「決まった瞬間は本当に嬉しかった」
ファーストチャンスを逃していた経緯もあり、喜びは人一倍だろう。大仕事をやってのけた背番号9の表情は緩み、笑顔が弾けた。
小学校時代はボランチを務め、中学に入ってからFWに転向。ストライカーとしてのキャリアを歩み始めたが、白坂には再会したい人物がいる。それが清水ユースに所属するMF矢田龍之介だ。
1FC川越水上公園時代のチームメイトで、矢田がボランチを務めており、ホットラインを築いてきた。だが、かつてのパートナーは自分の先を歩いている。昨秋にはU-17W杯に出場。既にトップチームデビューも飾っている。そんな矢田の活躍は刺激になっており、同じ舞台で戦いたいという想いがある。
中学卒業後は顔を合わせておらず、昨年1月に清水ユースと練習試合を行った際も矢田がトップチームのキャンプに参加していたため、対戦は実現しなかった。
「活躍している情報は入ってくるし、自分ももっと成長して代表に絡めるような選手になりたい。矢田の姿を見て頑張ろうという気持ちが芽生えています」
プロの世界や日本代表で再会を果たすためにも、今夏のインターハイは自分をさらに磨くチャンスでもある。「もっと力をつけて、全国大会を通じて成長したい」と意気込んだ帝京安積のエースは旧友に想いを馳せながら、さらなる努力を重ねていく。
(取材・文 松尾祐希)
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