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[MOM4720] 柏U-18FW吉原楓人(3年)_「努力し続ける才能」を有したスペシャルな“左の翼”が圧倒的突破力から決勝ゴール!

ゲキサカ / 2024年6月2日 19時51分

 後半32分。キャプテンを任されているGK栗栖汰志(3年)のキックがそのまま抜けてくると、もう迷いはなかった。「相手が触れなくて、自分のところに汰志から良いボールが来て、前を向いた時に、たぶんいつもなら中に行っていたと思うんですけど、ずっと縦は意識していたので、気持ちで縦に行ったという感じです」。

 カットインではなく、左サイドを縦へ、縦へ。行き切った末に躊躇なく左足で流し込んだボールは、ゴールネットへきっちりと到達する。「もうファーストタッチの瞬間にシュートは考えていました。コースは、まあ、狙い通りです(笑)」。持ち味の突破力を120パーセントで生かした、スーパーな一撃。ピッチサイドへ駆け寄った11番は、あっという間に黄色い歓喜の輪に飲み込まれる。



 チームを率いる藤田優人監督が、あるエピソードをそっと教えてくれた。「楓人には試合前に『オマエがみんなを全国に連れていくんだよ。オレを全国に連れていってくれ』という話をしたら、『はい!』と言ってきましたからね。『「結局吉原はカットインでしょ」と思われているから、縦、縦に行け』というのは言っていて、やっぱりアタッカーは縦に行けないと魅力がないので、本人の中でも良いゴールだったんじゃないですか」。

 有言実行。吉原のゴラッソに加え、もう1点を奪った柏U-18は4-2で逆転勝利。日立台のピッチを颯爽と駆け抜けた“左の翼”が、得点という明確な結果でチームに全国切符をもたらした。


 昨シーズンのプレミアリーグでは全22試合に出場して、6ゴールを記録。残した数字もさることながら、ボールを持ったら積極的に仕掛けるドリブルは常に対峙する者の脅威となり、一躍多くの対戦相手から警戒される存在となった。

 迎えた今季。本人は自身のパフォーマンスに納得がいっていないようだ。「去年はドリブルで結構行けていたのに、今年は行けていないので、そこが今の課題ですね。相手が2枚とかで来た時にロストする回数が多くて、そこを抜き切らないといけないかなと思います」。2人で来るマークは当たり前。どのチームもこのドリブラーを抑えようと、躍起になって策を練り、講じてくる。

 吉原を1年時から見守ってきた藤田監督は、彼が持つ突破力と同じぐらい重要な“武器”の存在を、こう教えてくれた。「プレミアに限らず、日本にいる高校生でも努力できる才能はベスト3に入るんじゃないですか。あんなに努力できる子はなかなか見ないですし、あの得点の場面もカットインする選手が多い中で、1つグッと縦に入れるというのは普段の練習量が物語っているものだと思います」。

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