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示した“トミイチ”としてのプライド…粘り強いスタイルを貫き通した富山一が5戦無失点で頂点に!!

ゲキサカ / 2024年6月3日 15時55分

 後半5分にはGK橋本顕悠(3年)のロングキックからMF谷口慶樹(3年)が相手ゴール前に抜け出すなど富山北部の時間帯が続いたが、富山一の守備陣に綻びは見られない。「今までの先輩たちがしっかりゼロで抑えてきたので、自分たちもゼロで抑えなければいけないと思っていた。ここをゼロで抑えないと全国だとやられてしまう。しっかり全員で戦い方が共有できていて、しっかりプレッシャーに行けていた」(DF大村笙太、3年)。

 DF陣が跳ね返したボールも、システム変更によってCチームから引き揚げられたMF釜親遥斗(2年)が持ち前の守備センスを生かしてきっちり回収。時折、喜多がカウンターから相手ゴール前を抜け出すことで富山北部を押し返す。華麗な戦いではないが、粘り強いスタイルを貫き通した富山一が2-0のまま勝利した。

 今年の富山一は3年生が例年より少なく、一学年30人に満たない。加えて、昨年からAチームで試合経験を積んだ選手も数えるほどで新チームが立ち上がる前から苦しい一年になると予想されていた。蓋を開けてもプリンスリーグ北信越1部で苦戦が続き、インターハイ予選が始まるまでは1勝1分5敗と黒星が先行。大村は「今年は富山北部に良い選手が揃っていたので、周りの人からも北部が行くんじゃないかと言われていた」と振り返る。

 ただ、県勢最多の選手権出場回数を誇り、日本一の経験を持つ“トミイチ”としてのプライドはある。「今まで先輩たちが勝ってきたので、自分たちが歴史を崩すわけにはいかない。そこがみんなの柱になったというか、みんなの心の中に持って試合に挑めていた」。そう話すのは大村で、昨年までとは違うスタイルだったかもしれないが、粘り強くトーナメントを勝ち上がり、今年も“強いトミイチ”を示すことができた。

 加納監督は「クォリティーを改善しないと全国では勝てないし、リーグ戦も残留できない。そこは彼らに求めていかないといけない」と気を引き締めるが、経験値の浅いチームだけに伸びしろは十分。全国までの間に更なるレベルアップを図り、ベスト8以上を狙いに行く。

(取材・文 森田将義)
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