東海大福岡は福岡決勝で惜敗し、18年ぶりのインハイ届かず。ラストの部分を向上させて目標へ挑戦
ゲキサカ / 2024年6月3日 12時41分
[6.2 インターハイ福岡県予選決勝 東海大福岡高 0-1 福岡大若葉高 小郡市陸上競技場]
18年ぶりのインターハイには、届かなかった。東海大福岡高は準決勝で、選手権予選、県新人戦を制していた飯塚高を2-0で撃破。優勝候補を破った勢いそのままに決勝も前半から優勢に試合を進めた。
FW池田蒼音(3年)がボールを収め、そこから10番FW倉田連(3年)らのスピードなどを活かした攻撃。ハイサイドを取って攻撃するなど相手にプレッシャーを掛けていた。前半14分に相手の中央からの攻撃を止められずに失点。だが、その後はGK中村海星(3年)やCB鈴木陽太(3年)ら安定した守りに支えられながら、押し込む時間を増やしていた。
主将のMF永田覚都(3年)やMF浅香寛太(3年)の配球からサイド、相手の背後を突く攻撃。だが、永田は「前半とか特になんですけど、自分が前に行き切れずに逃がされたり、ちょっと下がりがちだった。ほんとはもっと前からガツガツ行って、自分のところでボール取り切れることができたら、もっとチャンスが増えたし、攻撃の起点にももうちょいならなければいけない」と首を振る。
後半、永田のところでボールを奪い返すシーンも多かった印象だが、主将は自分のプレーに満足していなかった。後半勝負のチームは立ち上がりに倉田が決定機を迎え、力強い右SB斉藤大生(2年)のシュートなどボールを保持しながら攻撃を継続。だが、押し込んでからの質を欠いたこともあり、福岡大若葉高の堅い守りに跳ね返されてしまう。
伊藤良太監督は「最後のところでの崩しのエッセンス、そこがまだちょっと足りない」と指摘する。姉妹校の東海大浦安高の教頭、サッカー部監督に就任した大丸忠前監督から、指揮を引き継いだばかり。今年は前線にスピードのある選手が多いことからその個性を活かした戦い方に取り組んできたが、「大丸先生の時にやっていたことをもっとやりたい」。ここから冬へ向けて、昨年までのパススタイルと今年の特長を融合させていく考えだ。
今年は「素直で、伸びしろがある」(伊藤監督)という世代。チームが目標に掲げているのは、日本一だ。永田は「自分たちはシーズン始まる前に『日本一狙う』って始まって、全員が本気で日本一目指していたし、インハイに懸ける思いっていうのは人一倍あったんで。決勝に久しぶりに行けたっていうのは良かったですけど、やっぱここ勝ち切らないと意味ないし、選手権ですね」。12年ぶりに決勝へ進出したことは一つ自信に。目標を達成するため、本気で夏秋の時間を過ごす。
東海大福岡の司令塔、MF永田覚都主将抜群のスピードで相手ゴールを強襲する10番FW倉田連
(取材・文 吉田太郎)
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