帰ってきた鎌田大地、熟知の3バックで貫禄プレー「難しくないというか心地いい」
ゲキサカ / 2024年6月7日 6時24分
[6.6 W杯2次予選 日本 5-0 ミャンマー ヤンゴン]
日本代表に頼れる司令塔が帰ってきた。MF鎌田大地(ラツィオ)は昨年11月のミャンマー戦以来半年ぶりの復帰戦。それでもこの日、所属クラブで熟知した3-4-2-1の左シャドーで先発すると、ブランクの影響を全く感じさせずに貫禄の振る舞いを見せ、さまざまなエリアで攻撃に絡んで相手の脅威であり続けた。
ミャンマー戦の日本代表は第2次森保ジャパン発足後、初めて3-4-2-1の布陣を試合開始から採用したが、鎌田にとってはラツィオの終盤戦を率いたイゴール・トゥドール監督のもと、自らが復活を遂げたのと同じシステム。またフランクフルト時代にも豊富な経験があり、プレーの整理はできていた。
「自分にとっては3バックは自チームでよくやっているポジションではあるので、代表に来てやることは多少変わってもプレーするのは難しくないというか、心地いいなと思っている」
そんな言葉どおり試合開始から相手のライン間を動き、巧みにボールを引き出すと、まずはウイングバック起用だったMF中村敬斗との関係性で左サイド裏を攻略。その後はボランチのMF旗手怜央と入れ替わりながら、ビルドアップに関わる場面も多く見られ、オプション布陣とは思えない臨機応変な働きを見せていた。
また圧巻だったのは0-0で迎えた前半17分のシーン。右サイドでMF守田英正がボールを拾い、鎌田に旗手からパスが渡ると、鎌田は長い距離のグラウンダーパスをFW中村敬斗のもとへ。そこから中村の鮮やかなカットインシュートが決まった。
鎌田によるとシステム上の特徴を理解した上での配球。「フォーメーション的にあそこが空くのはもう分かっているので、視野とかではなく、ある程度はどこに誰がいるか、相手のどこがウィークかも分かっている。普段3バックでやっているからという感じ」。確固たるプレービジョンで違いを見せた。
また前半34分には自身のシュートが左ポストを弾き、そこからMF堂安律の追加点が生まれた。「(自分で)決められれば良かったなとは思うけど、あれだけ中に人数を掛けられていることが大事だと思うし、自分が点を入れなくてもチームが勝てればいい。ああいうのを続けていけばいいと思う」。帰ってきた15番が言葉どおりの揺るがぬ姿勢で新布陣の船出を支えた。
(取材・文 竹内達也)
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