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サッカーもより本気に。「練習の意識も変わった」文武両道の三田学園が滝川二に雪辱し、全国王手:兵庫

ゲキサカ / 2024年6月8日 7時45分

後半4分、三田学園高MF石丸泰地が勝ち越しゴール

[6.7 インターハイ兵庫県予選準決勝 滝川二高 1-3 三田学園高 アスパ五色メイン]

令和6年度全国高校総体(インターハイ)兵庫県予選準決勝が7日に洲本市のアスパ五色メイングラウンドで行われ、三田学園高が3-1で滝川二高に勝利。三田学園は9日の決勝で神戸弘陵高と戦う。

 三田学園が県新人戦決勝で敗れている滝川二にリベンジ。2年ぶりのインターハイ出場に王手をかけた。前半、三田学園は「10番の姫田で優位性ができていた」(福島康太監督)ことから、シンプルに快足FW姫田琢斗(3年)のスピードを活かした攻撃。多少アバウトなボールでも、追いつき、ボールを残すエースを起点に相手ゴールへ迫る。
三田学園の10番MF姫田琢斗は相手の脅威になり続けた
 2分、ロングボールを姫田が収め、FW瀬尾涼太(3年)が右足シュート。13分には、中盤守備で利いていたMF佐伯太壱の奪い返し、縦パスから姫田がループシュートを放つ。22分にもCB康明世(3年)のロングボール一本から姫田が相手ゴールを強襲。「相手を見てボールを動かして。でも、速いこともできる。横にも繋げるっていうのが理想」(福島監督)という三田学園は状況に応じてボールを横にも動かしながら、先制点を目指した。

 対する滝川二は、MF横田圭佑(3年)からDF間を狙ったパスやドリブルで前進。序盤、FW空久保善(2年)がドリブルシュートを放ち、MF三宅蔵ノ助主将(3年)がワンツーから右足を振り抜く。また、23分には左ショートコーナーからCB樋渡航(3年)のヘッドがゴールを襲った。
滝川二を牽引したMF三宅蔵ノ助主将
 三田学園の注目CB黒瀬直弥主将(3年)は「相手が縦関係でギャップ、ギャップを狙ってくるから、そこにしっかりマークついて、声を掛けて中盤締めさせたり、サイドを締めさせたりして、コンパクトにするっていうことを意識していました」と説明する。

 クレバーな守りを見せる黒瀬は、「もう一人の康(明世)君とかが今日いいプレーしてくれたんで、自分も自信もってチャレンジ行くことできたんで良かった」と振り返る。福島監督が「黒瀬がいるからみんなが落ち着いてサッカーできる」と信頼を寄せる大黒柱は、ゴール前で的確なカバーリングを見せるCB康や左SB家本陽生(3年)、大型右SB畑尾咲登(2年)とともに要所を締め、先制点に結びつけた。
三田学園DF黒瀬直弥主将は関西屈指のCB
 28分、三田学園は自陣右サイドからMF肥田夢陽(2年)が1タッチで前線へ浮き球を入れる。相手DFの後方から前へ出た姫田がボールを収めると、左横でサポートしたMF中田雄大(3年)へパス。中田は自らのシュートのこぼれを右足でゴールへ押し込み、リードをもたらした。
前半28分、三田学園MF中田雄大が先制ゴール昨年からの主軸がスコアを動かした
 滝川二は0-1の後半ファーストプレーで同点に追いつく。右サイドからともに交代出場のMF村松風亜(3年)とFW鬼追元汰(3年)が押し込み、PAで奪い返した横田が右から右足シュートをゴールへ突き刺した。だが、三田学園は4分、相手のミスから左CKを獲得。佐伯の左足CKをファーの康が折り返し、最後は混戦からMF石丸泰地(3年)がゴールへ蹴り込んだ。
後半1分、滝川二MF横田圭佑が同点ゴール後半4分、三田学園がMF石丸泰地(26番)のゴールを喜ぶ
 再び追う展開となった滝川二は、キープ力の高い三宅を軸に反撃。左SB川上瑠已(3年)や鬼追がシュートを放ったほか、PAへのラストパスやクロスにまで持ち込む。だが、三田学園は攻守に精度の高いGK神田航汰(3年)らが対応。逆にカウンターからチャンスを作り出す。
三田学園GK神田航汰は安定した守備
 そして、34分、三田学園は交代出場で回収力を見せていたMF上野櫂(3年)が右へ展開。MF上柿歩生(3年)のクロスをFW谷垣徹平(3年)が、丁寧に頭でゴール右へ流し込んだ。上柿、谷垣は後半22分に同時投入された選手。コーチを経て監督就任1年目の福島監督は「最後の選手起用は(前監督で現総監督の福原幸明)先生がアドバイスしてくれました」という交代策も功を奏し、三田学園が3-1で勝利した。
後半34分、三田学園FW谷垣徹平が頭で決めた勝負の行方を決定づけるゴールとなった
 進学校の三田学園は文武両道。福島監督が「(授業前、登下校時などわずかな時間でも単語帳を開いていたり、)僕が尊敬するというか、凄えなって思うくらい勉強しています」というほど、選手たちは学業にも全力で取り組んでいる。ただし、全国大会出場やプロを本気で目指し、サッカーに懸けている選手との差が結果に表れる部分もあった。

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