PK戦制した近大和歌山が7大会ぶりの頂点に!! 敗れた初芝橋本も新人戦からの成長示す
ゲキサカ / 2024年6月10日 15時30分
県リーグ1部で首位を争う和歌山北との準決勝では、FW山本優志(3年)の決勝ゴールによって3-2で競り勝ったが、シーソーゲームになり、延長戦までもつれ込んでいる。キャプテンのMF佐久間瑛介(3年)は「藪先生もいつも声をかけてくれているけれど、『走れる』ということにはチームとして自信がある」と話していたが、準決勝の翌日は「思っていたよりも選手たちが疲れている様子だった」(藪監督)という。準決勝から中1日で開催された決勝戦では、「やっぱり1つ上のリーグで戦っているチームは動き出しも速くて、あまりボールを持たせてもらえなかった」(佐久間)。今年のチームはうまくビルドアップし、サイドチェンジや裏へのパスを効果的に生かせるだけの動き出しの速さや走力もあるが、決勝と準決勝の接戦を勝ち切る中で「強度はまだまだ足りない」という教訓を得たと、藪監督も佐久間も口を揃えた。
新人戦に続くタイトル獲得に貢献したGK高本は、「ここ(PK戦)で貢献しないと、チームに何も貢献できていないと思って」、PKの1本目をストップ。「準決勝も含めて不甲斐ないプレーが多くて、チームに迷惑をかけてしまった。裏へのボールの処理やDF陣との連携を改善して、全国大会までの時間で突き詰めていかなければいけない」と話した。チーム全体としての課題も得たが、選手それぞれもまた、今大会の準決勝と決勝を通じて修正すべき点を見つけたようだ。
2年前の冬に臨んだ全国大会でピッチに立つ経験をしたのは、MF松林優(3年)とFW木村憲慎(3年)のみ。佐久間やGK藤原啓二朗(3年)、DF嵜山仁(3年)、FW中西荘太(3年)、MF小峯李王(3年)もベンチ入りしていたが、ピッチに立つことがないまま初戦で敗退した。「自分たちは全国大会を経験した選手も少ないので、一戦必勝で」(佐久間)。今大会で得た課題を改善した上で、全国の舞台に臨みたい。
(取材・文 前田カオリ)
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