2次予選全勝&無失点にキャプテン遠藤航「当たり前に結果を残すことを評価していい」
ゲキサカ / 2024年6月12日 1時55分
[6.11 W杯2次予選 日本 5-0 シリア Eピース]
守備的だったカタールW杯時とは一線を画す“攻撃的な3バック”という新たな取り組みを公式戦で試すことができ、さらには5-0の勝利と結果も申し分なかった。3-4-2-1のボランチで先発したキャプテンの日本代表MF遠藤航(リバプール)は「相手(が格下で)はあるが、その中でも自分たちが意図している攻撃の形は出せたので、評価はできると思う」と落ち着いた口調で手応えを語った。
シリアのエクトル・クーペル監督が試合後の会見で「日本にプレッシャーをかけようとしたが外され、スペースを空けられてそこを利用された」と語った日本の戦い方。遠藤はシリア守備陣の意図を破壊した要因として「ウイングバックのポジショニング」を挙げ、このように説明した。
「相手のサイドハーフとサイドバックの間に立つようなポジショニング。1トップだけでなく、シャドーに入った選手がサイドバックとセンターバックの間に何度も走ったり、間の嫌なところに立つことによって、たぶん相手のディフェンスラインは(日本の)ウイングバックにプレッシャーに行けるシチュエーションじゃなくなったのだと思う」
その言葉通り、3バックで戦った前半は左ウイングバックのMF中村敬斗がスペースを自在に使ってゴールを演出し、右サイドではウイングバックのMF堂安律とシャドーの久MF保建英が変幻自在な立ち位置で相手守備を切り裂いた。
6月シリーズの2試合はオプションとしての3バックを試したが、遠藤の感触としては「選手はいろんな戦術をやっているので、最初の立ち位置は一応決まっているが、3枚か4枚かは個人の判断でやっていくところ。それが今の日本の最大の良さ」という。
とはいえ、まだ2次予選。最終予選や強豪との親善試合、最終的にはW杯で自在にシステムを使い分けながら相手に打撃を与えることができるまで成否を断じることはできないとも考えているという。一方で、史上初となるアジア2次予選での「全勝&無失点」については素直に胸を張った。
「当たり前と言われればそれまでだが、当たり前に結果を残すことを評価していいと思う。特に失点がないことは素晴らしい結果。勝たなきゃいけない、勝つことが当たり前の中でも、いろんなチャレンジをして結果を残し続けることは評価していい」
シリア戦では得点に直接絡むことはなかったが、プレイヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれた。2次予選全体を通じての存在感も遠藤が評価された理由に含まれているのだろう。次の代表活動は9月に始まるW杯アジア最終予選。キャプテンは「良い形でいけると思う」と力強く前を見つめた。
(取材・文 矢内由美子)
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