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筑波大エースFW内野航太郎が起死回生の後半AT弾!パリ五輪滑り込みも狙う19歳「自分は大舞台に強い」

ゲキサカ / 2024年6月13日 8時12分

「心臓を捧げよポーズ」を決める(左から)FW内野航太郎、GK佐藤瑠星、MF加藤玄

[6.12 天皇杯2回戦 町田1-1(PK2-4)筑波大 Gスタ]

 まさにチームを救うエースの一撃だった。1点ビハインドで迎えた後半アディショナルタイム1分、筑波大は右サイドからDF沖田空(4年=鹿島ユース/水戸内定)がクロスを上げると、FW小林俊瑛(2年=大津高)が胸で落としてFW内野航太郎(2年=横浜FMユース)が右足を振り抜く。シュートはDF望月ヘンリー海輝の股下を抜けて、起死回生の同点弾になった。

「チャンスがあった中で点が取れなくかったけど、気持ちを切らさずにゴールに執着できたことがあのゴールに繋がった。俊瑛は自分がシュートを打てるような位置で落としてくれる。角度的にはインステップでスライスすればいいかなと思った。股は狙っていないけど、いいボールが飛んでよかったです」

 PK戦でも内野は一人目で蹴って成功した。PKを蹴る前に相手GK山口瑠伊が「お前のことは分析済みだからな」と声をかけてきたという。「代表の時に平河(悠)選手に『PK上手いね』と言われたときに『いつも左に蹴っています』と言っていた。だからワンチャンあるなと思った」。いつもとは逆の右に蹴って豪快にゴールネットを揺らした。

 4月にカタールで行われたパリオリンピック予選を兼ねたAFC U23アジアカップに出場。しかし今月、アメリカ遠征を行うU-23日本代表メンバーには選ばれなかった。「入れなくて悔しかった」という内野だが、「メンバーが決まったわけではない。自分の良さを証明して滑り込むためにはそれしかない」とこの日にかけていた思いを明かす。

 中2日で行う大学のリーグ戦では、首位・明治大との大一番が控える。6月19日に誕生日を迎える内野にとっては、10代最後の試合にもなる。そしてパリ五輪のメンバー入りの可能性も残すが、筑波大は7月10日の天皇杯で再びJ1の柏と対戦することが決まった。「自分では大一番で強いのかなと思っている」と胸を張った内野だが、「今日は勝ちましたけど何かが変わったわけではない。この勢いのままジャイアントキリングを起こせるように頑張りたい」と気を引き締めていた。

(取材・文 児玉幸洋)
●第104回天皇杯特集●第98回関東大学リーグ特集

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