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[MOM4744]桐光学園DF杉野太一(3年)_昨夏は全国決勝でPK失敗。自信つけ、主将として変わったDFが攻守で活躍してリベンジの舞台へ

ゲキサカ / 2024年6月16日 7時22分

桐光学園高CB杉野太一主将(3年=横浜F・マリノスジュニアユース出身)が攻守で活躍。リベンジの舞台への出場権を掴み取った

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[6.15 インターハイ神奈川県予選準決勝 日大藤沢高 0-3 桐光学園高 等々力]

「今日見てもらって、やっぱり1番良かったのはあの杉野だと思いますし、非常に安定してリーダーシップを取って、やっぱり僕が求めているキャプテンに凄く向かってやってくれているので、彼のことは本当に信頼してますし、逆に彼がやられたんであればしょうがないかなというふうに諦めがつくような選手にこう成長しつつあると思います」

 試合後、桐光学園高の鈴木勝大監督は背番号2のキャプテンについて、高い評価を与えていた。指揮官が誰よりも厳しく接し、成長を促してきたリーダー。CB杉野太一主将(3年=横浜F・マリノスジュニアユース出身)がインターハイ代表決定戦で躍動した。

 前半19分、桐光学園は左SB陶山響(2年)の右CKを「マーク外してフリーだったんで、チャンスだなと思って。もういいボールが来たんで、当てた時は『もう入ったな』と思いました」杉野が先制ヘッド。セットプレーからリードを奪った。

 その杉野は、身長170cm台前半と特別なサイズはないものの、守備でも空中戦の強さを発揮。また、安定したカバーリングも光った。昨年、右サイドでプレーしていたDFは攻守でハードワークする力が魅力だが、現在は守備に専念してDFラインの柱として君臨。目標とする無失点勝利に貢献した。

 杉野は鈴木監督や昨年の先輩に指名されて主将に就任。どちらかというと内に闘志を秘めるタイプだったが、より責任のある立場になって変わったという。「自分はやっぱ変えないといけないし、そういう表現力ってところも勝さん(鈴木監督)からもよく言われてるんで。桐光学園もやっぱそういうチームなんで、表現力を出してやっていきたいなと思っています」と説明。熱量を出す部分は、“闘将”鈴木監督に似てきたと自分でも感じているようだ。

「ちょっと似てきたなっていう感じがしています。試合に対する熱量や練習に対する熱量もそうですし、勝さん(鈴木監督)、ほんと熱い人なんで。もう、(熱さが)伝染ったみたいな感じです」と微笑む。1、2年時には出していなかったという声を練習から出すようになり、「(喉が慣れていなくて、声が)毎日枯れちゃって、ガラガラですね」。辛い時も多いようだが、支えてくれてくれるチームのためにも自分を奮い立たせて引っ張っている。

 インターハイは、昨年全国2位の桐光学園にとっても、杉野個人にとってもリベンジの舞台だ。前回大会、杉野は先発の一人として決勝進出。明秀日立高(茨城)との決勝では延長戦を含む90分間を戦い抜いた。だが、PK戦7人目で杉野が止められ、その瞬間に敗戦。その後の夏合宿などでだいぶ払拭できたというものの、あの悔しさは頭の中に「まだある。残っています」。

 そして、「正直もう忘れられないんで、あの負けは。それを払拭するためにも、この夏の大会っていうのは大事だと思うので、それは自分で優勝を取り返しに行こうかなと思います。(1年前は)自分のプレーとかにも自信なかったんで。今、徐々に自信つけてきたんで自信持って頑張りたい」。楽しみでしかないとも語るインターハイ開幕まで1か月半。それまでにより成長し、自信をつけて大舞台で躍動する。

(取材・文 吉田太郎)


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