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決勝アシストは「パスではない(笑)」川崎Fルーキー振り切った神戸DF酒井高徳「しつこく上がって行ったら空くかなと」

ゲキサカ / 2024年6月16日 17時54分

ヴィッセル神戸DF酒井高徳

[6.16 J1第18節 神戸 1-0 川崎F 国立]

 さすがの駆け引きで決勝点をもたらした。ヴィッセル神戸DF酒井高徳は前半43分、右サイドを駆け上がってフリーでパスを受け取ると、ペナルティエリア内で右足一閃。「パスではないです(笑)」と本来はゴールを狙ったものだったようだが、ゴール左に外れかけたボールにFW武藤嘉紀が詰め、4試合ぶりの白星につながる唯一のゴールが生まれた。

 意識していたのはマッチアップした川崎Fの大卒ルーキーMF山内日向汰の動向だった。「攻撃に厚みを出したいのはいつも課題として持っていた中、前半に何回か上がって行った時、相手のサイドハーフが自分についてくる反応が遅いことが何回かあったので、しつこく後ろから上がって行ったら何回か空くかなと思ったところで空いた。変に考えるより思い切りやったほうがいいなと思ったのでシュートを選択した」。冷静な状況判断で貫禄を見せつけた。

 後半には相手が4-2-3-1とシステムを変えてきた中、MF遠野大弥、FWマルシーニョが左ウイングを担当。「1試合に3人と対戦したので自分の経験でもあまりなかった。ただタイプはある程度頭に入っていて、タイプによってやられないようにするところと、あとは時間帯もある。自分たちが攻勢に出ているのか、劣勢なのかも含めて対応しないといけないと思っていた」と冷静な守備対応でも違いを作っていた。

 前節・名古屋戦に続く先発となった山内のデータも頭に入っていた。

「一応ビデオでどういうタイプか見ていて、上手な選手だというのが頭に入っていた。飛び込んでしまったらやられてしまうかなというところで、自分の間合いにどれだけ先に持っていけるか。向こうは経験が少ないと思うので、そこは自分の中で徹底していた。距離感を近づけることで取れたボールはいっぱいあった」

 その事前準備はJリーグ屈指のウインガーであるマルシーニョとのマッチアップでも遺憾なく発揮された。「入れ替わって彼のスピードという特徴を出されることだけ避けたいと思っていた。対応できなくなるくらい越されることだけを注意して対戦していた。サイドハーフとしっかり連係して守れたと思う」。そう振り返った酒井は「細かい事前努力を怠らないことは自分の中で常にやっていることなので、それが結果につながって良かった」と笑みを見せた。

 酒井のアシストで掴んだ勝利により、神戸は4試合ぶりの白星。だが、ここからG大阪、町田、鹿島、広島との上位勢との戦いが続いており、酒井は前を見据えていた。

 報道陣からキーポイントを聞かれると、「もう気持ちでしょ」と言い切った33歳。「気持ちの部分で先手を取って相手に負けないということを特にこの上位とやる時は持っていないといけない。一瞬の隙が命取りという試合の連続になると思うので、その集中力をチームとして持つというのと、自分たちがこの上位対決でどれだけ力を振り絞るかが後半戦の優勝争いの鍵になる。大雑把かもしれないけど、気持ちの部分がキーになると思う」。経験豊富なベテランが連覇への再スタートを切った。

(取材・文 竹内達也)
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