U-16インターナショナルドリームカップが開幕。勝負へのこだわり、世界4強の基準求めるU-16日本代表がウクライナに6-0快勝
ゲキサカ / 2024年6月20日 6時37分
そして、小林と吉田の2人が前半だけで計10本のシュートを放つなど積極的なシュート。すると、前半ラストプレーで貴重な追加点を奪う。中央でボールを持った神田が福岡へ預けてPAへ飛び出す。ここに吉田からのラストパスが通り、神田が左足でゴールを破った。
前半45+2分、MF神田泰斗(大宮U18)が追加点を決める
日本は前半18本目のシュートで2点目を挙げた。一方、「後ろから繋ぐことで試合をコントロールしたり、リズムを作ったりしようとして、できたスペースのところを狙いに行ったんですけれども、フィジカルのところで難しくて、それが上手く行かなかったと思います」(モロズ・ユリー監督)というウクライナは、長距離移動などの影響によってコンディション面で苦戦。相手の攻撃を粘り強く凌いでいたものの、突き放される結果となった。
日本は後半開始から福岡をMF野口蓮斗(広島ユース)へ、21分には薄井、横井、武本、葛西に代えてDF山中優輝(横浜FMユース)、DF篠崎健人(市立船橋高)、MF土井口立(神戸U-18)、FW浅田大翔(横浜FMユース)をピッチへ送り出した。
小林がクロスバー直撃のロングシュートを放つなど後半も攻勢を続ける日本は24分、神田の右CKを吉田が頭でゴール。廣山監督が「目標として、ワールドカップのベスト4のチームが前々回、前回ともに2.5点近く 1試合平均で取っている」と説明するように、チームは世界相手の2試合で5得点を取るような得点力を求めている。特に「『個で取れるやつを増やしたい』っていう話はずっとしていますね」と指揮官。この日は、相手の足が止まった終盤も、交代出場の選手たちを中心に攻め続けて大量得点を挙げた。
後半24分、10番FW吉田湊海(鹿島ユース)がヘディングシュートを決め、3-0吉田は豪快なガッツポーズ
27分に小林、吉田をMF西岡健斗(磐田U-18)、FW奥田悠真(川崎F U-18)へチェンジ。また38分、児玉とDF田中遥大(FC東京U-18)を交代すると、その直後に敵陣でインターセプトした奥田が右足でゴールを破った。43分には、野口のゴールエリアへの左CKを藤井が右足ダイレクトでゴール。さらに45分、左サイドからパスを繋ぎ、最後は浅田がマークを外してからの右足シュートで6点目をマークした。
後半38分、交代出場のFW奥田悠真(川崎F U-18)がインターセプトからゴール後半43分、左CKをDF藤井翔大(横浜FMユース)が合わせて5-0後半45分、6点目を決めたFW浅田大翔(横浜FMユース)が両手を突き上げる
日本はGK西川の守るゴールに1本のシュートも許さなかった。そして、ウクライナに計シュート38本を浴びせ、6得点。だが、廣山監督は「合格点ではない。まだまだ課題です」と指摘する。シュートを打てる場面で足を振れなかったほか、チャンスで枠へ飛ばせない、決定機で決め切れないというシーンもあったからだ。彼らは、3月末から行われた第51回モンテギュー国際大会(フランス)で1点に泣いて決勝進出を逃している。それだけに、1点の重みを忘れてはならない。
ただし、各選手の日頃からの取り組みの成果で守備面での粘り強さの向上や失点数減少など、チームが成長していることも確か。神田は「何回も海外遠征行ったりとかで、それが積み上がってきて、みんなの中で共通認識ができてきているからこそ、プレッシャーへ行くタイミングとか、ディフェンスラインのリスク管理のところとかは、1回じゃできないことだと思うんで、それが積み上がったのが今日プレーで出せたかなっていう感じがある」と頷く。残り2試合。内容、結果によりこだわって“4連覇”を果たす。
会心の勝利廣山望監督が選手たちと握手
(取材・文 吉田太郎)
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