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[MOM4749]U-16日本代表MFMF神田泰斗(大宮U18、1年)_「さばくだけの選手」では終わらない。勝利へ導くファインゴール

ゲキサカ / 2024年6月20日 6時13分

前半45+2分、U-16日本代表MF神田泰斗(大宮U18、1年)が左足で追加点

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.19 U-16インターナショナルドリームカップ第1節 U-16日本代表 6-0 U-16ウクライナ代表 Jヴィレッジスタジアム]

 終わってみれば6-0の圧勝となった「U-16インターナショナルドリームカップ2024 JAPAN」の初戦。その立役者となったのは、U-16日本代表MF神田泰斗(大宮U18、1年)だった。

 中盤の中央で先発した神田は前半から相手のプレッシャーを外してボールを受け、さばき、試合のリズムを作っていく。得意の左足から様々な種類のパスを使い分けてボールを動かす中心となった。

「ボールを動かしていけば相手も疲れてくると思っていた」という思惑も当たり、長旅の疲れが残るU-16ウクライナ代表を追い込む形になったが、試合は9分の先制後、日本が決定機を逃し続ける流れになってしまっていた。

「2点目が入らないままいくのは、ちょっと嫌な予感もあった」

 その流れを吹き飛ばしたのは、それまで後方でボールを動かす場面が目立っていた神田だった。

「さばくだけの選手は良い選手じゃない。自分が点を取れるようになるのは必要なこと。それはチームでも言われていて、ずっと意識している」

 前半アディショナルタイム、ラストプレーになるかという流れの中、ペナルティーエリアのほぼ真ん前でボールを受けた神田は、これまでと違うプレーを選択する。

「(前半の)最後のプレーだったので、サイドに広げることも考えたけれど、中を崩しに行くことを選んだ」

 MF福岡勇和(鹿島ユース)にボールを預け、スルスルと前方の小さなスペースへ前進。福岡からの短いパスを受け取ったFW吉田湊海(鹿島ユース)のラストパスを引き出すと、距離を詰めていた相手GKのことも「間接視野で観ながら」シュートを選択する。

「ファーに打ったら捕まるなと思って、強く振らずに当てるだけにしてニアのコースへ打った」

 クールな選択からのシュートでゴールネットを揺らし、漂い始めていた「いやな予感」を吹き飛ばす2点目を記録し、勝利を大きく手繰り寄せた。

 後半に入ってからは「相手が来たら縦に刺して、(中を)閉めてくるなら外に広げてということを考えながらやれたと思う」と冷静沈着にゲームをコントロールしつつ、得意の左足キックでアシストも記録。後半24分にCKから吉田の3点目も引き出してみせた。

「落ち着いてやれたと思う」という言葉どおりのプレーを見せた大宮が誇るレジスタは、「さばくだけの選手」ではなく、「怖さも出せる選手」としての資質を見せて、チームに勝点3をもたらした。

(取材・文 川端暁彦)

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