鹿島ドローで町田の首位ターン確定!! J1初参戦での快進撃に黒田監督「驚きを隠せない一面もあるが…」
ゲキサカ / 2024年6月22日 21時6分
[6.22 J1第19節 町田 0-0 福岡 Gスタ]
J1昇格1年目のFC町田ゼルビアが前半戦だけで勝ち点39を獲得し、首位でシーズンを折り返した。この日は福岡相手に引き分けたが、2位の鹿島もドローで勝ち点2差は変わらず。試合後、鹿島戦の結果を待つ中で会見に出席した黒田剛監督は現状の成績に「驚きを隠せない一面もある」と述べつつ、好調ムードに沸くホームタウンの支えに感謝した。
「FC町田ゼルビアとしてJ1初参戦ということで、目標はあえて高く掲げながらここまでやってきたが、本当に選手たちの奮闘、成長が著しい。ここまで首位争いをしていることに驚きを隠せない一面もあるが、選手・スタッフ、クラブスタッフも含め、今日は9000人のファン・サポーター、町田の小学生約2000人が来てくれたということで、こうした方々が我々の背中を押し、みんなで町田を盛り上げようということで切磋琢磨してやってくれていることがいま我々の励みになっている」
昨季のJ2を圧倒的な戦績で制した町田だったが、J1経験豊富な選手は多いわけではなく、厳しい戦いが想定される中で迎えた初のトップカテゴリ。加えて昨季から長期離脱していたFWエリキが開幕戦に間に合わず、パリ五輪世代のMF平河悠やFW藤尾翔太が代表活動でたびたび離脱するなど、他のチームに比べても厳しいやり繰りを強いられる前半戦だった。
いまもFWオ・セフン、MFナ・サンホ、FWミッチェル・デューク、DFチャン・ミンギュら主力の負傷者が相次ぎ、ベストメンバーが揃わない状況。だが、新天地で復活を遂げたDF昌子源や負傷明けのエリキがしっかりとチームにフィットし、外国籍枠の関係で一時メンバー外も続いたDFドレシェヴィッチ、大卒ルーキーのDF望月ヘンリー海輝ら多様なキャリアを持つ選手たちも存在感を発揮したことで、見事な首位ターンを果たした。
さまざまなアクシデントに備え、計画的に選手抜擢を進めてきたかのようにも思われる黒田監督。それでも「先を見る余裕があるわけではない。いまは目の前の一戦を必死に戦うということだけ」だと強調する。
好調が続く今でも「目の前の一戦に交代メンバー含め、18人がどれくらいのベストの状態で行けるかや、毎週どれくらい怪我人が上がってくるかも含め、すごくヤキモキしている毎週を迎えている」と明かし、「その中で選手たちが与えられた仕事、タスクをしっかりこなすべく本当に誠実に向き合ってやってくれている」と選手たちの姿勢を称えた。
シーズン前に掲げた目標は勝ち点70の5位以内。それを上回る好成績を残している中、サポーターからはアジア挑戦(現行ルールでは3位以内がACLE出場)に向けた横断幕も掲げられており、さらなる上昇機運が高まっている。指揮官もそうした期待に応えていく構えだ。「いろんな人たちの力を借りながらいま優勝争いしていることにありがたみを感じている。予想外ではあるが、我々はブレずにこのまま進んで行ければいいなと思う」と力を込めた。
(取材・文 竹内達也)
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