「いいプレーだけじゃ終われない」。昌平MF大谷湊斗主将は中盤で違いも、もっと結果にこだわる
ゲキサカ / 2024年6月25日 11時8分
[6.23 プレミアリーグEAST第9節 大宮U18 1-1 昌平高 川越運動公園陸上競技場]
「やっぱり、いいプレーだけじゃ終われないんで。今年は得点、アシストもそうですし、 チームとしての結果にもっとこだわって自分もやっていかないといけない」
昌平高のU-17日本高校選抜MF大谷湊斗主将(3年=アメージングアカデミー出身)は、抜群のボールスキルと視野の広さを駆使してゲームメークするボランチだ。昨年度の選手権で活躍してU-17日本高校選抜のキャプテンマークを巻き、今季は一際目立つプレー。そのMFは「いいプレーだけじゃ終われない」という意識で試合に臨んでいる。
プレミアリーグEAST再開初戦となった大宮U18戦は、ボールに係わる回数、チャンスメークする回数が不足していたという前半から、後半はより前へボールを運ぶこと、ゴールを狙うことを意識。プレミアリーグのDFの逆を取り、ボールを失わずに前進させる。特に同点に追いつかれてからは違いを示すようなドリブルを連発。決定的なパスも通した。
だが、「チャンスも自分もあった中で決めきれなかったんで、そこが課題です」と反省。「ドリブルで抜くだけじゃなくて、やっぱり今年は怖い選手になりたいなと思ってるんで。ゴール前で、ワンツーで入っていくことだったり、そこまでは行けたんですけど、シュートの最後の質だったり、チームとして1点しか取れなかったっていうのが今日の反省点です」と悔しがった。
守備センスも光る大谷は自陣で相手の攻撃を跳ね返し、セカンドボールを回収。だが、チームはオウンゴールで追いつかれて勝ち点を落とした。大谷は「攻め込まれた状態でも、やっぱりそれを跳ね返して前に持っていく力も自分は身につけないといけないですし、やっぱり今日勝ち切れなかったっていうのは凄くもったいないなと思います」。玉田圭司監督の「1試合1試合成長しながら結果を出していく」の目標をより表現できる選手、チームになっていかなければならない。
進路も注目の大谷は、5月にJクラブへ練習参加。自分への自信を持って臨んだが、「球際もそうですし、プレースピードっていうのはやっぱ全然違うなと思いました。(スピードの差で)足がついていかない。(また、)天芝で(ボールが)滑っているんですけど、やっぱりプロの選手は一つ一つの技術が高くて、浮いたボールでも全然普通にやる」。そのスピード感への慣れや技術力向上の必要性を感じ、「(練習参加後は)初速の速さだったり、パススピードはやっぱり速いのを意識してやっています」という。貴重な機会で自分の現在地を確認。高卒プロは目標の一つだが、注目MFは強豪大学でより自分をレベルアップさせることも視野に入れながら、進路を決めるようだ。
主将の大谷は今年度、チームを勝たせ、昌平に初のビッグタイトルをもたらすことを目指している。プレミアリーグEASTの次節は首位・流通経済大柏高と対戦。「やっぱ今年のチームは全員上手いけれど、決定力っていうのがまだ足りなくて、その部分は玉田さんが練習としてやってくれてるんで、そういった部分にも一つ一つこだわらないといけない。プレミアも1位目指してやっていますけど、まず流経に勝たないと1位は見えないと思うんで、まずは来週に向けて全員で一からやっていきます。インターハイも、自分たち日本一になれる実力はあると思ってるんで、日本一になるためだけの練習をやっていかないといけないですし、日本一目指してまた練習から切り替えてやっていきたいです」と語った。将来、上のステージで飛躍するためにも、高体連屈指のボランチは個人、チームの結果にこだわる。
(取材・文 吉田太郎)
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