[MOM4759]尚志MF大内完介(3年)_京都MFの助言で前向きに。復調の「点を取れる」レフティーが2試合連続決勝点
ゲキサカ / 2024年7月6日 23時58分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.6 プレミアリーグEAST第11節 尚志高 4-1 市立船橋高 仙台大学サッカーフィールド郡山]
注目の「点を取れるレフティー」が、再び躍動し始めている。尚志高(福島)MF大内完介(3年=鹿島アントラーズつくばジュニアユース出身)は1-1の後半11分、ゴール前右寄りのこぼれ球に反応。「千住(澪央)とか関口(元)とかが粘って、こぼれ球が自分のところに来たんで、あそこはGKが結構もう近かったんで突き刺そうと思って」左足シュートをニア上へ叩き込んだ。
後半11分、尚志MF大内完介が勝ち越しゴール
この日は、前半5分に右サイドからのシュートで先制点に係わり、後半19分には右サイドからの左足FKで3点目をアシストした。3得点に絡む活躍はもちろんだが、際立っていたのがドリブルのキレ。立ち上がりからスピードに乗ったドリブルを連発し、1人かわしてさらに1人を剥がしに行く。PAで止められるシーンもあったが、個の力で左足シュートやラストパスへ持ち込んでいた。
大内は得点力にも注目のU-17日本高校選抜レフティー。今年に入り、尚志でも、U-17日本高校選抜でも鋭いドリブルを見せていたが、リーグ開幕後は縦を塞がれてバックパスを選択し、ミスするなど思うようなプレーができない時期があった。
相手に警戒される中、迷いが生じて不調に陥ってしまう。プレミアリーグ、インターハイ予選と先発を外れる試合の連続。インターハイ出場権を獲得したあとの県決勝で先発したが、チームは敗れて連覇が13でストップした。
巻き返すために、前任の背番号「7」で先輩MF安齋悠人(現京都)にも連絡。「背後で受ける時はどうすればいいかとか、ちょっと自分の中で迷いとかがあって、何かパス探しちゃったりとか……『迷ったら終わりだ』っていう風にあんゆう君(安齋)に言われて、ちょっとドリブルがまた自信持ってできるようになってきたって感じです」。チームのためにという思いも好プレーに繋がり、プレミアリーグでは先発復帰した柏U-18戦から2試合連続決勝点をマークしている。
仲村浩二監督から助言されたという裏への動きも向上。守備意識高く戦うチームがカウンター攻撃を繰り出した際には良い形でボールを受けて攻め切っている。相手の脅威になっている背番号「7」。その大内については、仲村監督も「完介が復活してくれて良かった」と目を細めていた。
ただし、プロ志向のレフティーは、まだまだ満足していない。インターハイで尚志の勝利に貢献し、自分の価値も高める考えだ。「まずはしっかりチームのために走っていて、その中で特長が出せるような得点のとこやドリブル突破のところを見て欲しいです。(準優勝に終わった)県の悔しさとかもあるんで、福島の人たちにやっぱ感謝というか、そういう気持ちをプレーで表せればいい」。復調してきたレフティーが地元開催のインターハイでこれまで以上のプレーを見せて輝く。
(取材・文 吉田太郎)
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