3バックの中央で自信をつけてインターセプト連発。DF星慶次郎が「まずは守備から」の尚志の要に
ゲキサカ / 2024年7月7日 7時5分
[7.6 プレミアリーグEAST第11節 尚志高 4-1 市立船橋高 仙台大学サッカーフィールド郡山]
「まず守備から」を徹底する尚志高(福島)の重要人物になっている。DF星慶次郎(3年=JFAアカデミー福島U-15 WEST出身)は3バックの中央でプレー。中央に構えて相手の攻撃を跳ね返しながら、「回収できるのは結構得意。際、行けるっす」というDFは積極的にDFラインから飛び出してインターセプトを繰り返していた。
仲村浩二監督が「真ん中に基本的に入ってリベロにしたり、フォアリベロにしたり。アイツには自由にやらせている」と信頼を置く存在。状況に応じて両脇の選手の前方に出てアンカーのようなポジションを取ったり、連動して3バックのサイドに出るなど臨機応変な動きで相手の攻撃の目を摘んでいた。
今季はボランチとしてスタートしたが、プレミアリーグ開幕後にDFラインへ。中学時代、主にDFだった星は、違和感なくプレーできているという。新ポジションでのプレーにおいて、ターニングポイントになったのが、インターハイ予選後初戦の川崎F U-18戦だ。
「川崎で結構取れたんで、もう結構自信ついています」。首位争いをする強豪との一戦はセットプレーの失点によって0-1で敗れたが、流れの中で得点を許さず、ボール奪取も増やせたことで自信をつけることができた。続く柏U-18戦は1-0で勝利。この日は市立船橋高に素晴らしいミドルシュートを決められたが、崩れることなく1失点で試合を終えており、チームメートとともに粘り強く守ることを表現できている。
この日、対戦した市立船橋のMF峯野倖(3年)とMF 金子竜也(3年)はJFAアカデミー福島U-15 WEST時代のチームメート。前半終了間際に峯野にミドルシュートを叩き込まれたことを星は悔しがる。
「ちょっと悔しかったですね。やっぱやられて一発。正直、中学校はもう峯野の方が上みたいなところがあったんで、だから負けたくないみたいな気持ちやったんですけど、ちょっとやられて悔しかった」。だが、チームは切り替え、後半に勢いのある戦いで3得点。仲の良いという相手から白星を勝ち取った。
反省も忘れない。この日、チームは効果的なカウンターを打ち込んでいたが、奪った後のパスを繋ぎきれずに失うシーンも増えていた。それだけに、「攻撃で繋ぎたいところはしっかり繋げる」こと、より強いチームになるために個々の守備力を向上させる必要性も口にしていた。
星は栃木県出身。弟のDF星宗介(1年)も尚志へ進学し、1年生ながらトップチームで活動している。兄の尚志での目標は全国タイトル、3冠だ。今月下旬からは日本一を懸けたインターハイが開幕。「個人ではいつも通り。プレミアでも結構自信ついてきたんで、ボール回収とか奪取とかそこを出しつつ、攻撃でもうちょい展開とかできるようになっていけたらなって思います」。自信をつけているDFラインの要が全国大会でも特長を発揮し、強豪校の前に立ちはだかる。
インターセプトから攻め上がるシーンも守りの要として君臨した
(取材・文 吉田太郎)
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