パリ五輪メンバー屈指の攻撃センス、荒木遼太郎に完全復活の兆し「初戦に向けて合わせていく」

フランス戦ではアップにも参加していなかったFW荒木遼太郎

　全体練習に合流すべく、コンディションを上げている。U-23日本代表は19日、U-23フランス代表戦から1日オフを挟んで、事前合宿最終日を迎えた。FW荒木遼太郎(FC東京)は約1時間にわたり、ボールを使った強度の高いトレーニングを実施。「初戦に向けて合わせていく」(荒木)。24日のパリオリンピック・グループリーグ初戦パラグアイ戦に目を向けていた。

　14日のJ1第23節で、荒木はメンバー外だった。FC東京のピーター・クラモフスキー監督は「少し疲れがあった」と語っており、フランス到着後の練習でも別メニューが続く。16日の練習後、大岩剛監督は「無理をさせないことがまず一番」と慎重な姿勢を見せており、17日のフランス戦ではベンチ入りするも、アップに加わることはなかった。

　フランス戦から1日オフを挟んだ19日の練習では、ボールを使った強度の高いトレーニングを実施。FW斉藤光毅、FW佐藤恵允とともにミニハードルをすばやく飛び越えつつ、ボールを受けてシュートを放つ練習を行った。ボールを使った練習自体はすでに再開していたこともあり、精度の高いシュートを連発。巧みなテクニックで攻撃のスイッチを入れられる稀有な存在は、徐々に調子を上げていた。

　17日のフランス戦(△1-1)はピッチ外から見守った。「出ていないのでわからないし、ピッチ状況も全然違うと思う」と出場した選手たちのことを気遣いながらも、自身がピッチに立つイメージは作っていた。「もうちょっとボールを前に運ぶところだったり、ボール保持のところは、自分が出ていたらやりたかった」と振り返った。

　この日で事前合宿は終わり、初戦の地ボルドーで公式練習に臨む。「まだ全体合流できていないので、これからみんなと最後のゴール前のところだったり、守備の確認を合わせていければ」。はやる気持ちを抑えながら、やる気をみなぎらせていた。

(取材・文　石川祐介)
●パリオリンピック(パリ五輪)特集(サッカー)