欧州選手会がFIFAを提訴「残された唯一の手段」過密日程巡る国際カレンダーで真っ向対立
ゲキサカ / 2024年7月23日 20時36分
国際サッカー選手会(FIFPRO)欧州支部とヨーロッパ・リーグ連合は23日、過密日程を巡る問題で権限を濫用しているとし、国際サッカー連盟(FIFA)を提訴すると発表した。FIFAも同日、国際カレンダーはFIFPROや各国リーグと協議した上で決定したものだとする反論声明を出している。
欧州の過密日程は長年にわたって問題視されていた。そうした中で昨年、FIFAはこれまで毎年行われていたクラブワールドカップを2025年から4年に一度の頻度とする一方、32チーム制に拡大して約1か月間の大会へと長期化することを決定。FIFPROはさらなる過密日程を懸念し、5月に「重大な怪我のリスクと健康面への影響がある」として大会の延期を求めながら、法的措置を講ずる可能性を示していた。
FIFPRO欧州支部とヨーロッパ・リーグ連合は今回の声明で、5月のFIFA総会や理事会で改善が行われなかったことを主張した。続けて「ここ数年のFIFAの決定は何度も大会や商業的利益を優先し、統括組織としての責任を怠り、各国リーグの経済的利益や選手の健康面を害している」と批判している。
その上で「FIFAはサッカーを世界的に監督する立場でありながら、主催者でもあるという二つの役割を担っている」と指摘。現行の国際カレンダーは欧州連合(EU)が求める「透明性、客観性、被差別性、妥当性」を欠いてFIFAが権限を濫用したものだとし、「選手の福祉と各国リーグを守るために残された唯一の手段」として欧州委員会に提訴することを明らかにした。
ただ、FIFAは現行カレンダーが両組織などと協議した上でFIFA理事会によって満場一致で承認されたものであり、「国際サッカーがクラブの国内大会や大陸大会とともに継続され、共存し、発展する唯一の方式」と示して反論している。
また、欧州の一部リーグではオフシーズンの夏に海外ツアーが行われていることなどを挙げ、商業的利益を優先していることを指摘。「FIFAはそういったリーグとは対照的に、選手の保護を含めた世界中のあらゆるレベルにおけるサッカーの利益を守らなければいけない」と組織や国際カレンダーの正当性を主張した。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
なぜ五輪サッカーは「世界最高峰ではない競技」なのか 4年に一度の祭典で直面した除外の危機の歴史【コラム】
FOOTBALL ZONE / 2024年7月23日 7時1分
-
ファン・ヒチャンの人種差別被害主張に韓国サッカー協会も動く! FIFAに申し立て
超ワールドサッカー / 2024年7月20日 9時45分
-
韓国協会がFIFAに差別加害者への処分強化を要請…ファン・ヒチャンに対する伊クラブDFの発言が物議
ゲキサカ / 2024年7月19日 9時28分
-
パリ五輪でルールが変更、ケガや病気に限り大会中でもバックアップメンバーと入れ替え可能に…男子は帯同しない計画も
超ワールドサッカー / 2024年7月13日 9時40分
-
「サッカー界の大谷翔平」日本から生まれない理由 "16歳の神童"を生んだスペインとの違いとは?
東洋経済オンライン / 2024年7月11日 13時0分
ランキング
-
1篠原信一が「銀」に泣いたシドニー五輪「世紀の誤審」から24年 柔道界の鉄人が指摘する「国際試合ならでは」の事情
NEWSポストセブン / 2024年7月23日 11時15分
-
2《性的暴行で逮捕》佐野海舟容疑者、オンラインサロン上に“新規メッセージ”でファンが騒然「僕はひたすら待ち続けます」
NEWSポストセブン / 2024年7月23日 11時15分
-
3球宴会場が騒然…真っ赤なド派手衣装が「1人だけやべえ」 超奇抜ファッションにSNS衝撃
Full-Count / 2024年7月23日 17時16分
-
4トロント地元紙 菊池雄星はトレード濃厚と報道「来週以降もブルージェイズで投球する可能性はゼロに近い」
スポニチアネックス / 2024年7月23日 10時10分
-
5サッカー女性審判、日本人最多3度目のオリンピックへ…初舞台の悔しさ胸に「正確なジャッジ」
読売新聞 / 2024年7月23日 15時5分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください