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[MOM4775]浦和ユースFW照内利和(3年)_ジュニアから育った「浦和の9番」を託されるストライカーが圧巻の2発で眩い輝きを放つ!

ゲキサカ / 2024年7月24日 12時44分

 感覚は研ぎ澄まされていた。後半6分にはまたも井上のパスからフリーで抜け出し、GKとの1対1はファインセーブに阻まれたものの、あわやというシーンを作り出すと、直後にもMF白井桜介(2年)が蹴り込んだ右CKに、食らい付いたヘディングは枠の左へ外れたが、明らかに得点の香りが漂う。

 14分。MF中村絃太(3年)が左へ展開し、DF田中一信、(2年)がボールを持つと、ハッキリとゴールへの道筋が浮かび上がる。「クロスが入ってくる時の準備は常にしていましたし、良いボールが来たので、うまく合わせられました。アレは気持ち良かったですね。イメージ通りでした」。上がってきたクロスを頭で叩くと、ボールはバウンドしながらゴール左スミへ吸い込まれていく。これで2点目。

「彼がいることで僕らはあそこに合わせればというところはあるので、今は彼の負担が大きいですけど、その存在はチームとしても非常に大きいですね」とチームを率いる平川忠亮監督も評価を口にしたストライカーのドッピエッタで勝負あり。3-0で勝ち切った浦和ユースは、これで堂々とグループ首位に立ち、準々決勝進出を懸けた最終節へと向かうことになった。



 1年時から公式戦の出場機会を得ていた照内だったが、9番を任された昨シーズンは不完全燃焼だったという。「去年はケガが多くて、治ったと思ってもまたケガをしてという感じでしたし、それで点が獲れない時間が続いて、ちょっとネガティブな方に行ってしまったかなと思います」。

 忘れられない試合がある。昨年末のプレミアリーグプレーオフ2回戦の帝京長岡高戦。勝利すればプレミアリーグへの復帰が決まる大事な試合で、スタメン起用された照内は決定的なチャンスをモノにできず、後半途中で交代。チームも1-2で敗戦し、自身の力不足を痛感させられる。

 迎えた今シーズンは開幕から好調をキープし、プリンスリーグ関東1部でも昨季の成績を大きく超える9ゴールをマークしているが、本人は浮かれることなく、さらなる成長へと視線をしっかりと向けている。

「帝京長岡に負けた試合も、自分に決定機があった中で決め切れなかったですし、去年はフォワードとしては得点が凄く少なかったので、今年はケガがないように、身体作りからしっかりやってきました。チームメイトから良いボールが来るので、それをしっかり決め切れているのは良いことだと思いますけど、もっともっと追及していけば、もっと点が獲れると思うので、もっとこだわっていきたいです」。

 真価が問われるグループステージ最終節の相手は、1年前もまったく同じ舞台で対峙し、逆転負けを喫している北海道コンサドーレ札幌U-18。照内もその試合では無得点のまま途中交代を命じられているだけに、最高のリベンジの機会が巡ってきたと言っていいだろう。

「もう絶対に勝たないといけない状況なので、明日1日空くところでしっかり良い準備をして、絶対に勝ちたいと思います」。きっぱりと言い切った決意が力強く響く。トップチームのレジェンド・興梠慎三に憧れる、ゴールに魅入られた“浦和の9番”。照内は自らが叩き出す結果で、チームに勝利と笑顔をもたらし続ける。



(取材・文 土屋雅史)
●第48回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)特集

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