「衝撃の連続だった」…完敗鹿島エース鈴木優磨が、守護神早川友基が、ブライトンの組織的な強さに脱帽
ゲキサカ / 2024年7月25日 18時50分
[7.24 親善試合 鹿島1-5ブライトン 国立]
FW鈴木優磨の言葉が印象的だった。「やっている方は衝撃の連続でした。行っても取れないし、GKに蹴らせたと思ってもそれがパスになる。どうしようもないというか、一人一人の質、正直レベルが違うなと思いました」。
鹿島アントラーズは24日に日本ツアーで来日中のブライトンと対戦。こちらはシーズン中、相手はプレシーズンの初戦でファビアン・ヒュルツェラー新監督を迎えた初陣という状況だったが、5発を決められて完敗した。
ブライトンは前半こそ三笘薫ら“主力”が出場していたが、後半はフィールドメンバー10人全員を交代。それでも19歳FWアマリオ・コジアーデュベリーに2ゴールを許すなど、昨季プレミアリーグで11位のブライトンに底力を見せつけられた。
最も差を感じさせられたのは「完成度」だという。鈴木は2016年のクラブワールドカップでレアル・マドリーと対戦した記憶を思い起こし、「あの時の衝撃は覚えているけど、世界のサッカーはとんでもないスピードで成長しているなと思った」。
そして「ビルドアップのところは相当、約束事がある中でやっているなと思った。Jリーグだと(FWがプレスに)行かなくてもCBからあまりいいボールがでないんですけど、予想してないような縦パスやサイドチェンジが飛んでくる。凄く差を感じました」と脱帽した。
また最後尾からブライトンの圧を受け続けた守護神・早川友基も同様の感想を語る。「チームとしてすべてが組織化されていることに衝撃を受けた。ビルドアップの構造もそうだし、プレッシャーの行き方もすべてがオーガナイズされていた。チームとして全部成熟していて、クオリティが超高いと感じました」。
特に凄さを感じたのは、センターバックとサイドハーフの選手の技術の高さだという。「個人的には上手すぎると感じた。優磨君のプレッシャーも全部無効化されるんですよ。行っても意味がない状況になっていた。相手は来るのを待っている。やり方の原理原則が違うんでしょうね」。
また「シュートも今まで受けたこともないようなニア上の凄いのが飛んできた」と苦笑いを浮かべる。「考え方が違う感じがした。日本人だったらまずは枠に入れないとという感じで蹴ると思うけど、向こうの選手は外してもいいから振ってみようみたいに感じた」。それでも枠内シュートは鹿島の2本に対し、ブライトンは10本だった。
大学時代以来となった三笘との対戦にも懐かしさを感じたが、それよりも世界レベルのサッカーに対する驚きが上回った様子。「チームとしてこれをやらないと(試合に)出られないというのがあると思うけど、その共通認識のレベルが高い。ここで持ったらこの選手に入れてトントンだよね、という質も高いから奪われないし、みんなが一緒のことを考えているから、次の選手のポジショニングにも繋がっている」。この日の経験は必ず、Jリーグの戦いに繋げる。
(取材・文 児玉幸洋)
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