Jクラブ練習参加で精神面、プレー面も充実。注目エース怪我の日章学園、MF南創太は「今度は自分が伶颯を助ける番」「戦う姿勢とか結果で見せるしかない」
ゲキサカ / 2024年7月26日 8時30分
注目レフティーが自信を持って大舞台に挑む。令和6年度全国高校総体(インターハイ)男子サッカー競技(福島)が27日に開幕。日章学園高(宮崎)MF南創太(3年=ブルーウイングFC U-15出身)はJ2クラブへ4日間の練習参加を経験し、精神面とプレー面がともに充実している。
「ドリブルが持ち味っていう風にずっと思ってやっていた」という南だが、練習参加時にアジリティの数値がプロの中でも非常に高いことが判明。「新しい自分の良さ」を発見したと同時に、これからプロへ行く選手として「(高校生相手だったら)余裕持たなきゃ、これくらいでやらなきゃなっていうのは感じました。(バタバタしなくなり、)余裕がほんと出た感じですね」。
カットインからの左足シュートやクロス、縦突破からのラストパスでゴール、アシストの数を増やしてきた。知名度が上がるとともにマークが厳しくなり、2人、3人がかりでマークされる試合も。インターハイ予選などは、それに対してイライラしてしまっていたという。
だが、現在は「プロとか行ったらもっと激しくなるわけだから、厳しいマーク覚悟でどんだけ通用するかっていうのが楽しみです」と前向きなメンタリティーに。厳しいマークに対しても、気持ちにゆとりを持ってプレーできるようになった。
練習参加時に、先輩Jリーガーたちから課題の動き出しについてのアドバイスも受けた。当初は思うようにボールを触れなかったというが、「プロの人とかは結構フレンドリーだったんで、優しくて、こう動いてみたいな感じで教えてくれた」。日章学園に戻り、すぐに成果を発揮。7月13日のプリンスリーグ九州1部・長崎U-18戦で早速ゴールを決めた。
左サイドからのクロスに「自分が大外からスプリントして、で、体投げ出して。あんまり今までなかった得点パターンだった」という勝ち越しゴール。プロから教わった動き出しの質と速さ、「新しい自分の良さ」加速力を活用することによって、自身の可能性を広げている。
日章学園はU-19日本代表FW高岡伶颯主将(3年)とFW水田祥太朗(3年)が怪我で離脱中。特にエースFW高岡は、普段から会話が多く、南が常に助けてもらってきた存在だ。「今度は自分が(欠場が有力な)伶颯を助ける番かなって。伶颯に今まで助けてもらった分、ここで恩返しっていうか、1つできたらっていうのは覚悟しています」。高岡は気持ちを切り替え、コーチングなどできることでチームをサポート。怪我の責任を感じ、悔しさを抱いているだろうエースを自分が助ける番だと考えている。
27日の初戦は鵬学園高(石川)と対戦。「やっぱ伶颯いなくて、祥太朗もいなくて、チーム状況的にはあんまよくないのかなと思うんですけど、良くない中で自分がどれだけ士気上げて、雰囲気良くするのか。やっぱ戦う姿勢とか結果で見せるしかないと思ってるんで、1回戦目から自分が勢いづけて波に乗れたらいい」。“もう一人のエース”はインターハイで主役になりうる力の持ち主。試練の日章学園を勝たせて、高岡や水田、チームメートたちと喜ぶ。
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(取材・文 吉田太郎)
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