[MOM4784]駒澤大高MF内田龍伊(3年)_チームの攻撃を牽引する10番の「勝手な判断」が生み出した貴重な決勝点!
ゲキサカ / 2024年7月27日 22時45分
印象的なシーンがあった。相手に負傷者が出て、試合が止まった後半35分過ぎ。大半の選手がベンチ前へ水を飲みに来たタイミングで、再び持ち場へ戻ろうとするチームメイトを内田が集め、輪の中心でチームメイトを鼓舞しつつ、残された時間の戦い方を共有する。勝負の勘所を押さえた背番号10の行動は、彼が決してセルフィッシュな選手ではないことを如実に現している。
内田を中心に最終盤の戦い方を共有する駒澤大高の選手たち
全国大会という特別なステージで叩き出したゴール。その事実が持つ意味を内田は少し考えながら、こう話してくれた。「いつもと同じ1点なんですけど、重みは少し違うのかなとは感じていて、インターハイの予選でもどれだけ1点が重いのかというのは身に染みてわかったので、1個のチャンスをしっかりモノにするとか、そこの際の部分というのは大切にしていきたいと思います」。
同じだけれど、少し違う。それはもちろんどんな時でも得点を決めることは嬉しいけれど、やっぱり目標にしてきた場所で結果を出すことは、これからの彼に大きな自信を連れてきてくれるはずだ。
2回戦の対戦相手は矢板中央高(栃木)に決まっている。戦い方のハッキリしているチームであり、そのプレー強度は高体連有数の代物。大きくカテゴライズすれば同系列の相手だけあって、駒澤大高がさらなる階段を上るためには、避けて通れない強敵と言って差し支えない。
「駒大高校の良さというのは、堅い守備からの速い攻撃で、今日はゼロで抑えることができなかったですけど、明日の試合ではちゃんとゼロに抑えて、今日みたいに1つのチャンスをモノにして、1-0で勝つというのが僕たちのやりたいことなので、チームとしての共通認識を持って、明日に向けてちゃんと再確認して臨みたいと思います」。内田はきっぱりとそう言い切った。
駒澤大高の攻撃を逞しく牽引するナンバー10。内田龍伊は自分の選択するプレーが自身にも、チームにも、確かな結果を連れてくると信じて、再び勝負のピッチへと足を踏み入れていく。
(取材・文 土屋雅史)
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