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[MOM4791]仙台育英FW河野宗眞(3年)_誰もが認める「育英のストライカー」へ!決定機逸に頭を抱えた背番号9が名誉挽回の決勝ゴール!

ゲキサカ / 2024年7月29日 12時52分

 2度目の決定的なチャンスは後半11分にやってくる。この試合のポイントとなっていたMF石川真斗(2年)のロングスローの流れから、こぼれ球を左でDF工藤天(3年)が拾うと、冷静な判断とゴールへの決意が河野の中に混ざり合う。

「ロングスローからの競り合いというところで、こぼれた後のセカンドボールから自分が点を獲る場面は多いので、もともとああいうのは狙っていましたし、天が良いボールを上げてくれるという信頼があったのと、キーパーも出てくるのが遅れていたので、もう自分が頭でちょっと触って入れるだけでした」。

 工藤のクロスにGKと入れ違いながら頭で合わせたボールは、ゴールネットへ吸い込まれる。「1本のミスで負けてしまうのが、こういうトーナメントの恐ろしさなので、そういったところで自分が全国大会で点を獲るというのは、凄く特別なものでした」。名誉挽回とも言うべき河野のゴールは、そのままこの試合の決勝点に。ストライカーの仕事を果たした9番にも、試合後には歓喜の笑顔が弾けた。



 河野が中学時代にプレーしていた『NPO法人 駒沢サッカークラブ FC駒沢U-15』から仙台育英に進んだ“先輩”と言えば、1年生から高校選手権でゴールを記録するなど、その鋭い得点感覚でエースの座に君臨した佐藤遼(城西大3年)の名前が思い浮かぶ。

「佐藤遼くんはFC駒沢の練習会に行った時に、1回一緒にやったことがあって、その時からちょっとレベルが違う人だなという感じはあって、そこから育英に進んだと聞いたので、育英での試合の情報とかも聞いていたんですけど、ほぼ毎試合点を獲るような、ザ・ストライカーみたいな感じのところに憧れもありました」。3つ上に当たる直属の“先輩”には、やはり特別な気持ちも抱いていたようだ。

 それでも、憧れてばかりはいられない。続けた言葉に強気なメンタルが滲む。「佐藤遼くんが卒業したタイミングで、自分も仙台育英に入ってきたんですけど、プレースタイルは全然違うので、憧れは持ちつつも、自分の持ち味の競り合いや裏への抜け出しという面では、佐藤遼くんを超える意気込みもありますし、『育英のストライカーと言えば河野』と名前が出るようになればいいなと思います」。

 点を獲ることを軸に据えて生きるのであれば、これぐらいの意欲は頼もしい限り。ただ、その名を今まで以上に轟かせるためには、結果を出し続ける必要がある。そう考えれば、次の神村学園高(鹿児島)と対峙する3回戦は、河野にとっても自身の存在をアピールする絶好のチャンスだ。

「世代別代表が何人もいる相手ですし、昨日今日の試合とはまた違った緊張感もあって、難しい試合になると思うんですけど、そういう時こそ自分に何ができるか、どれくらいチャレンジできるかが凄く大事だと思うので、神村だからと言ってビビらずに、強気にチャレンジを続けて、自分の持ち味を出して、点を獲りたいです」。

 仙台育英の9番を背負ったゴールゲッター。誰もが認める『育英のストライカー』の称号は、自らのゴールという形で掴み取る。河野宗眞の未来に大きな影響を与え得る勝負の1試合は、もうすぐそこまで迫っている。



(取材・文 土屋雅史)
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