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[MOM4793]川崎F U-18DF土屋櫂大(3年)_「『まだ追い付けるな』という自信しかなかった」キャプテンが後半ATに“ホットライン”から執念の同点弾!

ゲキサカ / 2024年7月30日 20時10分

土壇場で同点ゴールを沈めた川崎フロンターレU-18DF土屋櫂大(3年=川崎フロンターレU-15出身)は気合のガッツポーズ!

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.29 クラブユース選手権(U-18)準決勝 川崎F U-18 1-1 PK9-8 福岡U-18 味の素フィールド西が丘]

 リードされているチームが、終盤に長身のセンターバックを前線に上げることは、決して珍しいケースではない。実際にこのチームでも、彼は何度もその役割を託されてきていたが、これまでに奏功した試合は1度もなかったという。なのに、その“初めて”をこの大舞台の、この土壇場に持ってきてしまうのだから、それをキャプテンが見せた“執念”という言葉以外で表現することは難しい。

「自分自身こうやって終盤に前線へ駆け上がっても、ゴールを決めることは今までサッカーをやってきた中でなかったんですけど、なんか今日は『まだ追い付けるな』という自信しかなかったので、それがあのゴールという形に繋がったのかなと思います。もう感覚です!気持ちで押し込みました!」

 川崎フロンターレU-18(関東4)のキャプテンを任されている、冷静沈着なセンターバック。DF土屋櫂大(3年=川崎フロンターレU-15出身)はそのボールがゴールネットへ到達するのを見届けると、雄叫びを上げながら、大きなガッツポーズとともに宙を舞った。


 苦しい展開だった。難敵を相次いで退け、勢いに乗るアビスパ福岡U-18(九州1)と対峙したセミファイナル。前半はある程度ボールを動かしながらチャンスも作っていた川崎F U-18は、後半に入ると一気に劣勢を強いられ、そのまま先制点を奪われてしまう。

「自分がみんなに『ちょっと集まって』と言ったんですけど、プレミアでも失点した後は1回チームを集めて、話し合うということはやっていましたし、自分だけではなくて、みんながそう思っていたので、失点した後に円になって、1回落ち着いて話し合いました」。失点直後をそう振り返る土屋は、チームメイトを鼓舞しつつ、改めて残り時間の戦い方を整理する。

 チャンスは作る。でも、決められない。指揮官は決断を迫られていた。「自分たちのサッカーでゴール前まで迫れるシーンもあったので、いつもよりは我慢していました。ただ、『いよいよ時間がないな』というところが来たので、ボランチの楠田(遥希)を後ろに下げて、『行ってこい』と」(長橋康弘監督)。アディショナルタイムは4分。土屋は最前線へと駆け上がる。

 追い込まれた状況にも、不思議と頭の中はクリアだった。FW香取武(3年)が右へ展開すると、DF柴田翔太郎(3年)がボールを受ける。昨年のU-17ワールドカップも一緒に戦った盟友のプレーは、もう全部わかっている。切り返した瞬間に、飛び込むべきコースが視界の中にハッキリと浮かび上がる。

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