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「最後決めれば、ストライカー」。教えを胸に、献身的に走り続けた昌平FW鄭志錫が優勝ゴール!

ゲキサカ / 2024年8月3日 19時12分

後半34分、決勝点を決めた昌平高FW鄭志錫(3年=FC LAVIDA出身)が歓喜の咆哮

[8.3 総体決勝 神村学園高 2-3 昌平高 Jヴィレッジスタジアム]

「最後決めれば、ストライカー」。昌平高(埼玉)に訪れた後半終了1分前の勝ち越しチャンス。FW鄭志錫(3年=FC LAVIDA出身)が見事に優勝ゴールを決め、エースストライカーの役割を果たした。

 何よりチームのために、泥臭く身体を張り続けた70分間だった。元日本代表FWの玉田圭司監督が、「ほんとに献身的な選手で、得点だけを見たら他のチームの選手の方が取ってはいますけど、チームの貢献度みたいなことを考えたら、今大会はナンバーワンだったと思う」と賞賛するほどの動きをこの日も披露。人一倍の犠牲心を持って守備に、攻撃に奮闘した。

 チームは、後半31分にMF長璃喜(2年)のこの日2点目で同点に追いついた。一方、鄭はその時点でシュートゼロ。だが、「自分が決める」という強い気持ちを持ち続けていた。そして、同点から3分後の34分、長の左クロスがゴール前で待つ鄭の下へ届く。

「璃喜が縦突破した時点でふんわりしたボールが来るなと思ったんで、ファーにポジション取ろうと。クロス上がった時は相手より先に跳ぶことだけ意識して勝てたんで、あとは上手くミートできました」。頭で勝ち越しゴールを叩き込んだ。

 右手を突き上げながらメーンスタンド側のコーナー付近まで走ると、鄭は膝をついて歓喜の咆哮。そして、指文字で母親のイニシャルのMを表現して笑顔を見せた。自身になかなかチャンスが訪れない中でもハードワークを徹底。準々決勝・桐光学園高(神奈川1)戦で0-2の苦しい状況で決めている鄭は、この日も、チームのために最後は自分が決めることを考えていたという。

「玉田さんがもういくら悪くても、『最後点取ったら、それはストライカー』ってずっとおっしゃってたので、何が何でも最後、自分が取って試合決めようってずっと思ってたので、魂で押し込めて良かったです。自分がハードワークした上で点を取ることが自分の今日の目標だったんで、点を取れて良かったです」

 この日は8日間で6試合目。1試合通してハードワークすることは簡単ではない。だが、鄭はFC LAVIDA時代の全日本ユース(U-15)選手権準優勝が「死ぬほど悔しくて」勝つため、日本一になるために疲労を感じることなく走り続けた。

 そして、ストライカーとしての一撃で勝ち取った日本一。「ほんとまだ全然実感湧かなくて。けど、ほんと金メダルがずっと欲しくて3年間頑張ってきて、ほんと優勝できて良かったです」。選手権では2冠に挑戦。インターハイで得点ランキング3位タイ(4得点)の鄭は、選手権得点王の野心も抱いているが、「チームが勝つことはずっと最優先。その中でストライカーとして点を取ることは求められるので、そこはもっと自分で追求していかなきゃなと思います」。チームのために戦うFWは今後もハードワークすることを貫徹。その上で、よりチームを救うストライカーになる。

(取材・文 吉田太郎)

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