ミスも「長い目で見れば大きな財産」。インハイ決勝でファインセーブ連発の昌平GK佐々木智太郎は将来の成功のために過程を大事に
ゲキサカ / 2024年8月3日 21時35分
[8.3 総体決勝 神村学園高 2-3 昌平高 Jヴィレッジスタジアム]
Jクラブも注目する守護神がいなければ、初優勝は実現しなかったかもしれない。登録189cmの大型GK佐々木智太郎(3年=FC LAVIDA出身)が、決勝でファインセーブを連発。計13本のシュートの大半がゴールを捉えてくるような展開で止め続け、昌平高(埼玉)の日本一に大きく貢献した。
今大会9得点の神村学園高(鹿児島)FW名和田我空(3年)の切り返しからのシュートを止めたほか、MF徳村楓大(2年)のカットインシュートなどに反応した。1-1の後半21分には、MF大成健人(3年)がターンから放った鋭い一撃をビッグセーブ。加藤大地GKコーチもセービングスピードを絶賛したプレーに、佐々木も雄叫びを上げていた。
「後半の緊迫した状況っていうこともあって、自分が止めてチームを救えたっていうことは本当に興奮しましたし、思わず叫んでしまいました」。その身体がゴール前で一際大きく映った。
この日、佐々木がベストセーブに挙げた1本が、前半13分のシーンだ。相手CKのクリアを繋がれ、DF新垣陽盛(3年)にオーバーヘッドシュートを打たれた。ゴール至近距離からの一撃だったが、反応してストップ。「日々の練習から近いシュートのシュートストップであったりは、ほんと意識してやってきたので、練習同様、いいセーブができたかなっていう風には思っています」と胸を張った。
優秀選手に選出された今大会は、加藤GKコーチも「最後の際の甘さがあったけれど、タフになった。(ミスを経験したことで、また)成長したんじゃないでしょうか」と評する6試合となった。尽誠学園高(香川)との初戦では相手FKの目測を誤り、同点ゴールを献上。桐光学園高(神奈川)戦の1点目の失点もCKに出て触れられなかったものだ。その後のプレーや、次の試合に影響してもおかしくなかったが、佐々木は引きずることなく活躍。前向きな思考でミスも自身のプラスに変えていた。
「やっぱり、こうミスはしましたけれど、長い目で見れば、必ず大きな財産になるので、そこは悲観的にならずに、全て過程だと思っているんで、結局、最後は自分が成功すればそれは全部いいのかなっていう風には思って臨みました」。U-17日本高校選抜、プロ候補として注目される立場。ミスの責任を感じていたことは間違いないが、「気負いすぎずに次に向かって修正できたっていうことは、本当に自分のプラスかなって思います」と自身を讃えていた。
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