日本ツアーを見て伊東純也の招集を決断した森保監督「温かく彼を見守ってくれる環境がある」

日本代表に復帰したMF伊東純也

　MF伊東純也(スタッド・ランス)が、途中離脱したアジアカップ以来、約7か月ぶりに日本代表に復帰した。3月、6月の代表活動では「彼を守るため」という理由で招集を見送っていた森保一監督は、スタッド・ランスの日本ツアーを見て今回の選出を決断したという。

　刑事告訴されていた伊東は今月上旬に嫌疑不十分で不起訴処分となった。ただ、山本昌邦ナショナルチームダイレクターは今回のタイミングでの代表復帰について「起訴、不起訴ということが理由ではない」と指摘。森保監督も「これまでの招集する、しないに関しては、招集できるということで私自身も考えていた」としたうえで、「いろんなことを考えたときに招集しなかったのは、彼を守るためとこれまでもお話させていただいていた」と、改めてこれまで招集を見送ってきた理由を述べた。

「彼が落ち着いて、日本代表の選手として向き合ってプレーできるかということと同時に、チーム全体で落ち着いて活動ができるか、試合に向かっていけるかということを考えたとき、これまでは疑問が残っているところがあった」

　その中で今回の招集を決断したのは「一つ大きなポイントとして、彼がスタッド・ランスの選手として日本ツアーに参加し、日本でプレーしていたとき、メディアの皆さんを含めて、多くのサポーターの皆さんが温かく彼を見守ってくれる環境があることをスタッド・ランスの活動を通して見ることができた」のが大きな理由だったようだ。

「彼も落ち着いてプレーできる、チームも活動できると判断させてもらった」。そう語った指揮官は「これからまた日本のために思い切ってプレーしてくれると思うので、引き続き温かく見守ってほしい」と改めてメディア、ファン・サポーターへの要望を口にした。

(取材・文　西山紘平)
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