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浦和FWと“因縁”マッチアップ実現も加入後初失点に反省の町田DF中山雄太、久々復帰の森保J合流へ「町田にも良いパワーを持って帰ってきたい」

ゲキサカ / 2024年9月1日 6時15分

DF中山雄太

[8.31 J1第29節 町田 2-2 浦和 国立]

 48887人が集まった国立競技場での注目試合は、劇的な2-2のドローに終わった。FC町田ゼルビア加入3試合目を迎えたDF中山雄太は出場試合で初の失点を喫したこともあり、「結果が2-2の以上、僕たちはもっとできたと思うし、守備で2失点という結果が出てしまっている。前の2試合が無失点だっただけに重く捉えないといけない」と厳しく振り返った。

 特に1-1で迎えた後半42分の2失点目は悔やまれた。右サイドでスローインを与え、ややボールに寄せ切れなかったところでクロスを上げられると、中山とDF杉岡大暉の間に入り込んだFWチアゴ・サンタナにヘディングシュートを決められた形。普段とは異なる3-5-2のフォーメーションで対応していたとはいえ、町田らしくないルーズな失点だった。

 試合後、中山は自身にも責任の一端を向け、「あの時間帯はすごくチームとして苦しい時間だったので耐えることを前提にしていたけど、(反省点は)ボールホルダーのマーキングを確定させることと、中の対応で言えば町田は人に強くというシーンが多いので、あれで言えば僕かスギ。スギも自覚しているので言うけど、スギは止められると思っていたと思うので、あそこで最後まで戦い抜く、勝ち抜くことが重要だったと思う」と振り返った。

 一方、オランダ・ズウォレ時代に対戦経験があり、2021年の試合では前歯を折るほどの激闘を演じたFWブライアン・リンセン(元フェイエノールト)とのマッチアップでは、相手が戦術的に狙いを持ってスペースを突いてくる中、なんとか食らいつく奮闘も目立った。

 それでも中山は「リンセンというより今日は自分のパフォーマンスがあまり良くなかったので映像を見て反省したい」と冷静。「僕と源くんに2枚を当ててきたり、ボランチの間に立つことで引き出して裏に走るというのを狙っていたと思う。リンセンが一回、僕と源くんの間を狙ってきたところはやりたいことだったと思うけど、どちらかというと計算内のシーンが多かった。それに対しての自分の対応とクオリティーをもっとできたと思う。そこは改善が必要だと思う」と課題に目を向けていた。

 そんな中山は今月29日、日本代表の北中米W杯最終予選メンバーに選出。今年1〜2月のアジアカップ以降は負傷が続いていたため、今回が久々の復帰となる。

 再び代表での活躍を目指す中山自身にとっても、W杯予選を優位に進めたい代表チームにとっても大事な最終予選初戦。中山は「個人の思いのパワーと、最終予選なので簡単にはいかないところでチームとして大きなパワーを持っていかないといけない。しっかりそこのベクトルを合わせられればと思う」とモチベーションを口にし、「(最終予選の)初戦は過去2大会連続で落としているので、変に意識はしないけど、しっかりと2勝して町田にも良いパワーを持って帰ってきたい」と力を込めた。

 また国内組としては初めて臨むW杯予選になる。合宿初日から参加できる立場にあるため、チームビルディングの面でもアジア杯同様に存在感を放っていきたいところだ。

「時差もないし、そういったところではむしろアドバンテージを出していけるくらいの勢いじゃないといけない。久しぶりとか関係なく、自分がやれること、チームに必要なことをどんどん出していきたい」。無念の大怪我で前回W杯に届かなかった27歳が、生まれ変わった姿で2年後への道のりを歩み始めようとしている。

(取材・文 竹内達也)
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