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[国スポ少年男子]歴史を知り、「広島のために優勝」。広島県が高知県に6-0で快勝

ゲキサカ / 2024年9月23日 7時13分

 だが、原が「(菊山)璃皇が怪我して少し痛いなとは思ったんですけど、立ち上がりいい状態で点入って、流れもこっちにあったんで、みんな焦らず、試合前から気合入っていて声出し合っていたんで、流れはそんな持っていかれなかった」と振り返ったように、動じずに試合を進める。

 そして、15分、信重の獲得した左CKを河上が左足で蹴り込む。これをファーサイドの信重が頭で合わせて2-0とした。広島はボールを保持しながらゲームコントロール。攻め急がずにDFラインからボールを繋ぎ、梅田、原の強力な両ワイド、前線の信重、岡へ配球する。失った後の切り替えも速く、ボールを繋いで攻めたい高知の前進を許さない。中盤では太田がダイナミックな攻守。また、ロングボールに対しては森井が抜群の高さのヘッドを見せていた。

 高知は、チームリーダーの横田がドリブルでの持ち上がりや球際の強い守備でも奮闘。また、富田がボールを収めて起点となっていたほか、河野とのコンビから小谷がゴール前へ割って入ろうとするシーンもあった。だが、広島は井上、森井、小柳の3バックやGK山田が隙を見せず、前半は被シュートゼロ。その広島は32分、河上の右CKが相手オウンゴールを誘い、3-0で前半を折り返した。

 広島は後半開始からMF牧野太河(広島ユース)、高知もFW佐野颯心(高知高)を投入。立ち上がり、高知は冨田がドリブルからの左足シュートを放つと、8分にも森の攻め上がりから小谷が左足ミドルを打ち込む。

 前への姿勢を強めてゴールを目指したが、広島は14分、原が左サイドから中へ運び、右足シュートを決めて加点する。高知はMF大久保颯眞(高知高)を投入すると、17分にはGK高芝颯太(高知商高)、CB栗本愛司(高知高)、FW大川哲平(高知小津高)をピッチへ。広島も21分にGK岸田湊(瀬戸内高)とDF礒合宇宙(瀬戸内高)を送り出した。

 梅田がグイグイと前に出るなど攻撃の手を緩めない広島は31分、原のドリブル、ラストパスから浅沼が対角の左足シュートを決める。さらに33分には、太田が中央から一気に前へ出て最後は信重が左足で6点目。小谷中心にボールを繋いで攻める高知も、アディショナルタイムに右サイドからチャンスを作ったが、広島DF陣にブロックされるなど得点を奪うことはできなかった。

 広島は広島ユースで主軸のMF小林志紋(2年)とDF児玉司(2年)という早生まれの2年生がメンバーから外れたが、今大会上位の陣容。初戦はアクシデントもあったものの、遠藤監督は「先制点も早く取れたし、追加点も上手くセットプレーで取れたんで。全員、キーパーも含めて使えたのも良かった」と評価する。

 太田は「いいメンバーが揃っていると思うし、自信はあります。今年は東俊希選手とかの代みたいに優勝できるようにっていう目標を掲げてるんで、絶対優勝取りたいです。もっと一致団結することが優勝に繋がると思う。もっと一致団結できるようにしたい」と宣言。悲願の初優勝を果たした2016年以来2度目の頂点へ、一戦必勝で勝ち上がる。
前半15分には広島FW信重亮二朗(広島ユース、1年)が追加点
(取材・文 吉田太郎)

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