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[国スポ少年男子]相手の流れを断ち切る右足ミドル。佐賀県MF加藤孝一朗(鳥栖U-18)がチーム一の技術力で質を加え、決勝進出に貢献

ゲキサカ / 2024年9月24日 23時0分

佐賀県にクオリティを加えたMF加藤孝一朗(鳥栖U-18、1年)。右足ミドルで決勝点

[9.24国スポ少年男子準決勝 愛媛県 2-4 佐賀県 駅スタ]

 飛躍のきっかけになるようなゴールを決めた。佐賀県は2-1の後半22分、MF加藤孝一朗(鳥栖U-18、1年)が右足ミドル。「試合前とか練習とかでもミドルの練習はしてて。FWの真殿(京佑)が背負った時にいいボールをくれたんで、自信持って、思いっ切り振りました」。ボールはシュートコースにいたDFを弾き、そのまま左隅に決まった。

 苦しい展開を変えるゴールだった。佐賀は前半を2-0で折り返したが、後半に戦い方を変えてきた愛媛県に苦戦。2-0から1点を返されると、その後も切り替えが速く、勢いのある攻撃にゴールへ迫られていた。

 ここで加藤は状況を冷静に把握し、決して得意ではないというシュートで追加点。「FWが持った時に、結構相手下がってたんで、自分のボランチのところからのミドルシュートが有効だなと思って、結構狙っていました。実際、いい感じで蹴りました」。高校進学後の公式戦初ゴールが大一番で飛び出し、「今日のゴールで自分のシュートにも自信が持てる」と喜んだ。

 加藤はこのミドルシュートやチームの攻撃を好転させるパスなどでクオリティを発揮。末藤崇成監督(サガン鳥栖U-15唐津)は、「彼のテクニックはもう間違いなくこのチームで1番ある選手になる。攻撃は彼にかかっていて。レン(負傷離脱中のMF大野廉門)がいない中、良くやってくれました」と讃えていた。

 その加藤は、MFマルコ・ヴェッラッティやMFマテオ・コバチッチ、MFロドリといった海外の名手が憧れ。現在、対人守備の強さやカウンター攻撃の際のリアクションなど意識して向上させているが、トップレベルに比べると「全然物足りない部分がある」と厳しい。

 この日決めたミドルシュートなど、国スポは自分の課題を自信に変える場所でもある。「明日も決勝から変えていって自分の長所になれば、一番いい」。技巧派のボランチは決勝でも進化し、優勝して国スポを終える。

(取材・文 吉田太郎)

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