[国スポ少年男子]日常に自信を持ってシュートを打ち込み、計4得点のFW信重亮二朗(広島ユース)が優勝、得点王の“2冠”。前へ行く強さが増し、より脅威に
ゲキサカ / 2024年9月26日 8時12分
[9.25 国スポ少年男子決勝 佐賀県 1-2(延長)広島県 駅スタ]
国スポ優勝と得点王の“2冠”。FW信重亮二朗(広島ユース、1年)は3-6-1システムを組んだ広島県の最前線でチームを引っ張り、決勝でも延長前半の優勝ゴールを演出した。
今大会は高知県との初戦で2ゴールを叩き出すと、埼玉県との準々決勝では豪快な一撃で同点弾。広島のジュニアユースチーム、ユースチームで指導してきた遠藤真仁監督(広島ユース)が、「(シュートの)こぼれ球で絶対に足を止めることはない。FWらしい選手」と評するストライカーは、準決勝でもゴール前のこぼれ球に迷わずに飛び込み、貴重な追加点をマークした。
得点ランキング単独首位で迎えた決勝は前半、前線でボールを収めてからのスルーパスで決定機を演出。以前、ポストプレーは苦手だったというが、激しいチャージを受ける中でボールを収め、パスを出し切るような強さも見せた。また、後半4分には前線でボールを受けると、強引にDFの前へ。非常に推進力のある動きで一気に抜け出す。ファウルで倒されたが、このプレーで相手CBの退場を誘発した。
「元々、自分でガンガン行くタイプじゃなくて、パス来たら合わせるみたいな感じだったんすけど、それがあんまり通用しないなっていうことをユース入ってAチームのDFとかと対峙して思ったんで、そこは最近、特に意識していたところです」。タイプは異なるが、U-19日本代表の先輩FW井上愛簾(3年)のような前へ行く強さを見せ、チームを数的優位に立たせた。
そして、延長前半9分には、右CKを「ファーに来たボール、ゴール行きたかったですけど、角度なかったんで、折り返したって感じです」と頭で中央へ折り返す。佐賀県DFが先に触ったが、こぼれ球をDF井上礼治(瀬戸内高、1年)が押し込んで決勝点が生まれた。
全員で声を掛け合いながら勝ち取った優勝に笑顔。だが、「自分がやっぱ点決めて、単独で得点王にもなりたかったんで。結局 並んでしまったんで、そこはちょっと悔しさがあります」と首を振る。
この日は両チーム最多タイのシュート5本。前半に右クロス、スルーパスからそれぞれ放った決定的なシュートを相手GKエジケ唯吹ヴィンセントジュニア(鳥栖U-18、1年)に阻まれた。その後も力強い抜け出しやゴール前へ飛び込む動きでチャンスを迎えたものの、GKエジケの壁を破ることができずに無得点。この日1得点の佐賀FW谷大地(鳥栖U-18、1年)に4得点で並ばれ、得点王を分け合う形となった。
日頃からシュートを打つ前のトラップや状況判断を意識してシュート。「日頃シュート練、誰よりも今やってるんで、そこは自信持って打つだけ」と強気にシュートを打ち続けて得点王に輝いた。
だが、「満足したら終わりなんで、そこはもっと。プレミア(リーグWEST)に今年出たいんで、そこを目指していきます。来年はプレミアにスタメンで出て点取れる選手になりたいし、代表とかにも入っていきたいんで、今年、もっと個の部分を伸ばして結果も残していかないといけない」。貪欲な得点王は個を磨き、目標の「大事な場面で点を取れる選手に」なる。
(取材・文 吉田太郎)
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