[国スポ少年男子]福岡県は5連戦となった3位決定戦を全員で勝利。クラセンに続いて全国3位のCB藤川虎三(福岡U-18)は「日々、少しずつ成長していければ」
ゲキサカ / 2024年9月27日 21時15分
[9.25 国スポ少年男子3位決定戦 愛媛県 0-0(PK2-3)福岡県 駅スタ]
2024年の国スポで最終日まで残ったのは、決勝を戦った広島県と佐賀県、そして3位決定戦に臨んだ福岡県と愛媛県の4チーム。そのうち、福岡県だけが1回戦からの出場(他の3チームは2回戦から)で、この3位決定戦が今大会5試合目だった。
福岡は今大会、初戦から全試合で前の試合から3選手以上をチェンジ。疲労度で他のチームとの差が出ないように、藤江智規監督(北九州市立足立中)の「このチームの1つのこだわりの中で、2つ、3つポジションをこなしながら、自分のストロングを活かしながら」という方針に選手たちが応えてきた。
準々決勝で優勝候補の東京都にPK戦で勝利。広島県との準決勝を0-2で落とし、目標としてきた初の単独優勝には届かなかった。それでも、切り替えて3位決定戦に挑戦。指揮官が「イメージよりも重い部分はあったんですけど。ほんとに頑張ってくれた」という戦いを見せた。ファインセーブを連発したGK野上陸翔(北九州U-18、1年)とPK戦で3本を止めたGK田中利玖(福岡U-18、1年)の活躍もあってPK戦で勝利。勝って大会を終えた。
全員で3位の座を勝ち取った
競り合いの強さやフィード力を特長とするCB藤川虎三(福岡U-18、1年)は最終ラインの要。7月に行われた日本クラブユース選手権(U-18)大会では途中出場した初戦で決勝ヘッドを決めると、その後は先発出場を続けて過去最高タイの3位に貢献している。
「スタメンで出続けたんですけど。そこでも相手に負けるっていう場面があんまりなかった。『自分、結構やれるな』っていう感じでした」という藤川は、「(国スポは)同い年っていうところで、やっぱり負けてられないっていうのもあったから、そこはしっかり勝ちにはこだわっていました」と自信を持って国スポに挑戦。東京戦で同点ヘッドを決めるなど、中心選手としてチームを準決勝へ導いた。
この日、福岡は藤川とともに福岡U-18のクラブユース選手権3位に貢献したU-16日本代表MF武本匠平(福岡U-18、1年)が、ポスト直撃のドリブルシュート。この一撃をはじめ、相手の4本を大きく上回る12本のシュートを放ったが、1点を奪うことができなかった。それでも、シュートブロックなどを見せた藤川が「守備はしっかり、最後身体張るところで張れてたんで、ゼロで抑えられて良かった」というように納得の無失点。クラブユース選手権同様、3位で全国大会を終えたCBはさらなる成長を誓っていた。
CB藤川虎三(福岡U-18、1年)は守りの要として奮闘
藤川は「自分の弱みが、ステップワークの速さと対人がちょっとまだあんまりなんで。やっぱりそこは求めつつ、自分の強さである競り合いの強さと、フィードのパスとかしっかり伸ばして、常にプリンス(リーグ九州1部)で出続けて、常に高いレベルでやっていけたらいいなと思っています」と宣言。そして、「(福岡U-18の先輩DF)冨安(健洋)選手はもう高3からプロでやってたんで、自分もそこは目指しつつ、しっかり自分の弱みと向き合いながら、日々少しずつ成長していければなと思います」と目標を掲げた。
福岡の合言葉は「福岡発!世界へ!」。藤江監督は選手たちに向け、「(3位という)この嬉しい気持ちと悔しい気持ちを忘れずに、今後のサッカー人生に活かして欲しい。これから5年後、10年後 どうなっているか。自分が思い描いてる場所にたどり着けるかっていうところが1番大事だと思うんで、そこを期待しながら見守っていきたいなと思います」とエールを送った。国スポの経験も糧に才能たちが福岡から世界へ羽ばたく。
福岡の選手たちが藤江智規監督(北九州市立足立中)を胴上げ
(取材・文 吉田太郎)
●第78回国民スポーツ大会特集
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