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[プレミアリーグWEST]中心選手不在の米子北で存在感。2年生CB浜梶優大は苦闘も「成長するチャンス」「絶対大きな力になる」

ゲキサカ / 2024年9月29日 1時16分

米子北高CB浜梶優大(2年=玉湯SC出身)は幅広いカバーリングなど、10人になってかも守りを支え続けた

[9.28 プレミアリーグWEST第16節 東福岡高 1-0 米子北高 東福岡高G]

「日頃の練習からもっと厳しくやらないと、絶対勝てない」。チームは2本柱を欠く厳しい状況。米子北高(鳥取)の最終ラインでリーダーシップを発揮していたCB浜梶優大(2年=玉湯SC出身)は、日常を変え、この苦闘を選手権への力にすることを誓っていた。

 この日の前半、米子北は浜梶を中心に集中した守りを継続。シンプルに前線、DFライン背後を狙ってくる相手の攻撃を跳ね返し、縦に速い攻撃からMF山下一圭(2年)や右SB樋渡蓮音(3年)がシュートへ持ち込んでいた。

 前半はセットプレーを与える回数がやや増えていたものの、相手の高さに屈することもなく、0-0でターン。ともに中心選手のFW鈴木颯人主将(3年)とMF柴野惺(3年)を怪我で欠く中、前向きな45分間だったことは確かだ。だが、浜梶はこの0-0が隙に繋がったことを指摘する。

「(連敗中の)この7試合、ずっと前半で3発とか複数得点をされてた中で、前半は守れたんで、そこで自分たちが調子に乗ったっていうか、そこでもうちょっと前から行けばこの試合はシュートも打ててたし、ディフェンスも統一して守れてたんで、勝てたかなと思います」
 
 後半、緩さが出てしまい、16分には最終ラインで奮闘していたCB熊野俊典(1年)が一発退場。厳しい状況に追い込まれたが、「(熊野のためにも、)退場者に関係なく10人で、勝ちに行かないといけなかった」と浜梶は言う。そして、後半25分の失点シーンを猛省していた。

「最後のシュート打たせたところに関しては、守備陣がもっとボールにアタックしないといけなかったし、もう見送ってたし、もう見てた状態だったと思う。シュートコースも消せていなかったし、その守備、ゴール前の集中力は、ほんと全員が継続してやんないと、勝てないと思います」。

 試合は0-1で敗戦。浜梶は鈴木、柴野という「チームで1番大きい存在が今欠けている」中、声をよく発していたが、自身にもより細部までの声がけやマークの受け渡しの部分のレベルアップを求めていた。

 浜梶は、3位に入ったインターハイで“やれる”ことを示した一人。帝京高(東京)や国見高(長崎)、市立船橋高(千葉)という伝統校を熊野との下級生CBコンビ中心に封じた。ただし、本人は「自信にはなったんですけど、過信に繋がってたと自分は思うんで。できたから満足してるっていうのは絶対あったと思うし、(その後のリーグ戦で)これまでも結果残せてないし、そこは絶対受け身に立ってたと思うんで、そこは自分たちの悪い点かなと思います」。インターハイはチームとしても「70分間本気で走れてたし、攻守ともにゴール前で力を発揮できた」。だからこそ、その時間を90分間に変えていく。

 中村真吾監督は「(改善点として)距離感近づいて、どうにか2人3人で奪って、あとはそこからスプリントしなきゃいけないって思っている」と語る。リーグ戦は8連敗。苦しい時期が続いているが、浜梶は「今プレミアでやってることは絶対成長するチャンスだと思うし、選手権に向けて絶対大きな力になると思う」。この日の敗戦も必ず選手権優勝のための糧にする。

(取材・文 吉田太郎)

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