内田篤人氏がなでしこJコーチ就任、佐々木女子委員長が経緯語る「ぜひお願いしたいというところで…」

解説業などさまざまな活動を精力的に行う内田篤人氏

　日本女子代表(なでしこジャパン)の暫定的な新体制に内田篤人氏がコーチとして就任した。すでにロールモデルコーチとして世代別代表でも精力的に活動。佐々木則夫女子委員長は4日に千葉市内で取材に応じ、「非常に熱意を持ってスキルトレーニングもされている状況を見た」とその印象を語った。

　パリ五輪をベスト8で終えたなでしこジャパンは8月に池田太監督が退任。新指揮官探しが難航するなかで、すでに10月26日に韓国女子代表との対戦は決定済み。今回の体制は佐々木女子委員長が指揮を執ることになった。

　コーチ陣も直近のU-20女子ワールドカップで準優勝の成績を収めた狩野倫久コーチや、ロールモデルコーチとして活動してきた内田篤人コーチが就任。スタッフ編成は今回限りと佐々木女子委員長は強調しつつ、内田氏がコーチに就任した経緯を語った。

「次のステップのときに、さまざま選手たちにいろんな角度でアプローチしてきたいというところがある。若い選手や経験のある選手、逆に言うとこれまで呼ばれていないような方々も選出していきたいというところもあったなかで、内田くんの代表での経験、世界でのプレーヤーとしての経験、そして指導者としての姿勢。プレーモデルとしてのアンダーの練習もここでやっているときに、非常に熱意を持ってスキルトレーニングもされている状況を見た」

「うちでもそういうことをやってもらえないかと、われわれのスタッフのなかでもアイデアがあって、ぜひお願いしたいというところで、声掛けをさせていただいた。非常にこの間のオリンピックも含めて、なでしこの試合を観ていたときに、女子というものに興味があられて、このチャンスで私がそういう形でやらせていただけるのならということも、彼から非常に意欲的に反応があった」

　狩野コーチは9月のU-20女子W杯でU-20女子代表を率いて準優勝。佐々木女子委員長は「W杯を指揮しているなかで、試合勘というのが一番ピリピリしている」と期待を寄せる。「僕よりも頭が回るところもある。(自分は)口だけは言えるが、実際に行動させるというのは最近やっていないので、不安ですね(笑)」。暫定的ながら新体制の初陣へ。佐々木女子委員長も緊張をのぞかせながら、意気込みを語っていた。

(取材・文　石川祐介)