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鳥栖の未来を担う17歳…リーグ戦デビュー飾った鈴木大馳がJ1残留へ決意「他人事じゃなくて自分事に」

ゲキサカ / 2024年10月6日 10時4分

FW鈴木大馳 ※写真は過去のもの

[10.5 J1第33節 FC東京 1-1 鳥栖 味スタ]

 サガン鳥栖の未来を担う17歳がリーグ戦デビューを飾った。来季トップ昇格が決まっているサガン鳥栖U-18FW鈴木大馳は後半39分から出場。「出れたことは一個成長できたところだと思う。だけど、FWとして点を取るというところができなかった。そこはもう悔しいしか残らない」と振り返った。

 1-1で迎えた後半39分、鈴木は雨が降る味の素スタジアムのピッチを踏んだ。木谷公亮監督からの指示は「ゴールを目指せ」。181cmの恵まれた体躯でFC東京守備陣にもフィジカルで負けず。短い時間で存在感を放った。

 後半アディショナルタイム4分過ぎにはカウンターから絶好機。鈴木が中盤でボールを前につけると、即座に最前線をダッシュ。FWマルセロ・ヒアンのリターンパスからゴール前に入り込むと、ワンタッチで詰めてきたFW野澤零温の股下を通してかわす。あとは決めるだけだったが、GK野澤大志ブランドンの飛び出しに阻まれた。

「相手が来ていたように見えて切り返したけど、あの判断はちょっと甘かったところだと思う」(鈴木)。瞬時に相手を抜き去った好判断だが、結果的に得点できなかった選択を悔いていた。

 鳥栖U-18で背番号10を背負い、高円宮杯プレミアリーグWESTでは10ゴールで得点ランク同率3位に入る世代屈指のストライカーだ。来季のトップ昇格を前に、今節がJ1リーグ戦デビューとなったが、昨年の時点ですでに結果を残している。

 2023シーズンのルヴァン杯グループリーグ第6節・横浜F・マリノスで、鈴木は後半37分からの出場でトップチームデビューを飾ると、後半アディショナルタイム3分過ぎにゴール。16歳7か月10日での得点記録は、久保建英が持っていた16歳9か月10日のルヴァン杯最年少記録を更新した。

 8月には天皇杯出場もあったが、今回残留争いのなかで掴んだリーグ戦でのチャンス。「自分も点を取ることだけを考えて入ったけど、守備で全然思うような感じでできなかった。そこは課題」。チームの戦力としてどう振る舞えばいいかを考え、新たな課題を見出していた。

 チームは11試合ぶりの白星を得られず。悔しさを噛みしめながらも、プロとして立つ来シーズンに向けて自らがその場所を決める覚悟ものぞかせる。「絶対来年もJ1でやりたいんで。自分でやってやるという気持ちを持って、他人事じゃなくて自分事にしてやっていけたらいい」。最年少の決意は、チームを奮い立たせていくに違いない。

(取材・文 石川祐介)
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