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2年目の大怪我、仲間の支え、高卒同期2人の背中…湘南DF松村晟怜「どうもがいても苦しかった」リーグ戦初スタメンまでの3年間

ゲキサカ / 2024年10月7日 12時1分

DF松村晟怜

[10.6 J1第33節 東京V 0-2 湘南 味スタ]

 プロ3年目でリーグ戦初先発を飾った。湘南ベルマーレDF松村晟怜は左ウイングバックで後半27分までプレー。プロ初出場となった試合でも同ポジションをこなしており、「なんか縁があるかな」と笑顔を見せた。

 本職のCBとは違うポジションながら、直近の練習で準備をしてきた。「(WBは)一週間前から練習でやらせてもらった。不安というよりかはやってやるという気持ちのほうが大きかった。そこに関して不安はなかった」(松村)。左シャドーのMF平岡大陽と、3バックの左CBで松村の同期でもあるDF鈴木淳之介と、左サイドから攻撃を組み立てた。

 果敢に敵陣に入り込む場面もあった。前半17分にはMF田中聡の縦パスをPA左で収め、反転しながら左足シュート。ボールはゴール枠を捉えなかったが、得点への意欲も示した。「少し緊張はしたけど、思った以上に緊張感がプレーに出てよかった」と手応えも口にした。

 今節、リーグ戦で初のスタメン入りとなった。その道のりは長かった。帝京長岡高を卒業後、2022シーズンから湘南に加入。同シーズン中には3月のルヴァン杯に途中出場でプロデビュー、4月のリーグ戦でも途中出場でJ1デビューを飾る。「めちゃめちゃ緊張したし、いまに比べたら全然子どもだった」。初年度は2試合で14分間の出場に終わった。

 2年目はシーズン序盤からルヴァン杯でフル出場を経験すると、8月に行われたセレッソ大阪との天皇杯4回戦では120分を戦い抜き、勝利に貢献。しかし、リーグ戦の出番を待つなかで翌9月に左膝の内側半月板を損傷する。「いいときに怪我をしたのでショックは大きかった」。長期離脱で心が折れそうなとき、同じ境遇のチームメイトが支えになった。

「ネモくんと一緒にずっとリハビリをしていた」(松村)。FW根本凌は昨夏、レンタル先の栃木SCで左膝前十字靭帯断裂の大怪我を負った。湘南でリハビリを行うなかで、松村とともに苦しい時間を共有した。松村は「キャンプも毎日2人でがんばっていた」と振り返る。ともに復帰した今でも「いつも試合前にネモくんがいい声掛けをしてくれて。ネモくんの支えがあったと思う」。同年に加入した大卒の“同期”に感謝を語った。

 怪我から復帰したプロ3年目。高卒でともに入った同期2人、鈴木淳とFW鈴木章斗はチームで頭角を現し始めていた。比較してしまうことで苦しさも味わった。「自分が復帰しても全然うまくいかない部分が多かったので悔しかった。どうもがいても苦しかったので」。挫けることなく進んだ末、今節初めて試合開始から鈴木淳、鈴木章とともにピッチに立った。「いま考えたら(苦しい時間も)よかったのかなと思える。そこでがんばれたから今がある」と長い道のりを振り返った。

 高卒同期3人はプライベートでも「仲はめちゃめちゃいい」。互いに趣味が違うため、いい距離感で関係性が築けているという。「ずっとおれ以外で(試合に)出ていたので、悔しい部分はあった。だけど今日こうやってスタメンで3人出れたことはすごくうれしかった」。プロ入りから3年を経て、ともに戦うときが来た。「自分ももっと2人を支えられる立場になれたら」と決意を新たにしていた。
左から松村晟怜、鈴木淳之介、鈴木章斗 ※写真は前節のもの

(取材・文 石川祐介)
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