鉄壁の対人見せたDF町田浩樹、“要警戒SB”にも仕事させず「またELでやるのでここで叩いとかなきゃなと」
ゲキサカ / 2024年10月11日 7時49分
[10.10 W杯最終予選第3戦 日本 2-0 サウジアラビア ジッダ]
守備陣に負傷者が相次ぐ日本代表だが、敵地でのサウジアラビア戦というW杯最終予選最大の難所もクリーンシートで切り抜けた。試合後、力強くしたたかな対人対応が際立ったDF町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サンジロワーズ)は「完全アウェーの中でしっかり無失点で勝ち点3を取れたのは自信になる」と前向きに語った。
この日の日本代表は序盤のオープン気味な展開の中、前半14分にMF鎌田大地のゴールで先制点を奪うと、その後は守備ブロックを構えて試合を落ち着かせる戦法を選択。ときおり相手の個人技で突破を許し、自陣に攻め込まれるシーンはあったものの、前半27分の町田のシュートブロックを筆頭とした粘り強い守備で決定機までは作らせず、堂々の試合運びで優位に立った。
町田は「前半のシュートブロックもみんな身体を張っていたし、いいコミュニケーションを取りながら守備ができた」と周囲を称えたが、町田自身が見せた対人対応は特に出色のパフォーマンス。特にDF谷口彰悟がFWフェラス・アルブライカンに強く当たりに行くぶん、カバーリングでは難しい局面もあったが、持ち前の高さと駆け引きの巧みさで相手を完璧に押さえ込んだ。
また相手選手では左ウイングのFWサレム・アルダウサリが目立っていたが、本来であれば右SBのサウド・アブドゥルハミドも攻撃に迫力を持つタレント。MF三笘薫との連係でほとんど大きな仕事をさせなかったのも隠れた貢献だったと言える。
町田によると、ローマ所属のアブドゥルハミドには試合前から警戒を寄せていたという。「対峙するローマの選手はまたELでやるので、ちょっとここでしっかり叩いとかなきゃなという気持ちでやっていた」。11月7日にUEFAヨーロッパリーグでの対戦を控えている中、相手はターンオーバー要因としてEL中心の起用となっていることもあり、ひそかにライバル意識を持って臨んでいたようだ。
もっとも、そんな好パフォーマンスを見せた町田だが、この日のパフォーマンスに満足した様子はなかった。「守備は5枚でしっかり守ったら簡単に崩れない自信はできたけど、ずっと相手にボールを持たれている時間ができるのはつらいので、奪った後のボールの質、カウンターの精度は自分たちを楽にするためにも改善しないといけない」。冨安健洋、伊藤洋輝らの負傷離脱もあって掴んだ左CBの定位置。守り抜くためにはいっそう高い基準を掲げ、この最終予選を戦っていくつもりだ。
(取材・文 竹内達也)
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