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[プリンスリーグ関東1部]手応えのある戦いから、もう一歩。鹿島学園は勝ちを掴むチームへ

ゲキサカ / 2024年10月14日 11時18分

鹿島学園高の精神的支柱、MF濱口聖主将

[10.12 プリンスリーグ関東1部第16節 桐生一高 2-1 鹿島学園高 太田市運動公園サッカー・ラグビー場]

「自分的には、後期はそんなに勝ちはないですけど、全体的に自分たちのやりたいサッカーとか、信じてやってきたものが出てるんじゃないかなと。でも、まだ結果がついてないっていうのは課題ですし、何かあと1本みたいなのが多いのも、悔しいです」(MF濱口聖主将、3年)

 試合内容には、手応えを感じている。最近は、Jクラブユース相手でも主導権を握って試合を進める時間帯を増やし、チャンスも作っているという。だが、鹿島学園高(茨城)は結果に結びつけることができていない。この日も最後のクオリティを上げることができず、得点は左SB清水朔玖(2年)の直接FKによる1点のみで惜敗(4勝2分10敗)。濱口は選手権予選へ向け、ゴール前の攻守の部分によりこだわっていくことを誓っていた。

「シュートの最後のとことか、ラストパスとか、1個守るとことか、前が決めなきゃいけないし、後ろは守んなきゃいけないって、最後のとこはもう今までやってきたことを、ほんとに最後、仕上げじゃないですけど、やっていくしかないのかなと思っています」。

 この日の2失点はいずれもセットプレーによるもの。特に1点目はミスで与えたCKによる失点だった。濱口は「準備してきたけど、最後の甘さはやっぱ出たんかなって思います」。“やれるけれど、勝ち切れない”チームから変わらなければならない。、

 今年、濱口やGK佐藤稜亮(3年)、大型右SB文平千陽(3年)、FW山本葵(3年)らがチーム内競争を経て活躍。この日は鈴木雅人監督が「サイズもあって、良いものがある」と期待するFW渡部隼翔(2年)ら計9人の下級生がピッチに立つなど、下からの突き上げもある。中でも、CB齊藤空人(2年、桐生一高戦は出場停止)はJクラブも関心を寄せる選手に成長。また、スキルと賢さを兼ね備えた10番MF松本金太朗(2年)が桐生一戦で怪我から復帰し、後期初出場を果たした。

 インターハイは初戦で日章学園高(宮崎)に競り負けたが、個々の力や鋭いサイド攻撃、選手層の厚さも備え、全国上位に食い込むようなポテンシャルを秘めたチームだ。自分たちへの期待も大きいが、結果が出ていないことを受け止めて「歯を食いしばって頑張っていくしかない」(鈴木監督)。

 前回日本一の明秀日立高を破った夏に続き、2冠を狙う選手権予選は10月19日にスタート。濱口は「選手権も取れるようにしたい。ほんとに全国の借りは全国でしか返せないんで、そこは絶対に勝ちたい。自分ができることは、ほんとに声やったり、姿で周りを引っ張ることなんで、それしかできないですけど、ほんとに勝ちに必要な選手になって、周りを引っ張れるようにしたいです」。課題を改善しながら茨城県の戦いを勝ち抜き、冬は全国大会で勝ち上がる。
GK佐藤稜亮は茨城の注目守護神鈴木監督が期待を寄せる2年生FW渡部隼翔10番MF松本金太朗が待望の復帰
(取材・文 吉田太郎)

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